今回はタイトルにある通り。
一見すると悪いような印象のある「悲観的」や「ネガティブ思考」といった性格に関して面白いことを知ったので、それをシェアしておこうと思います。
悲観的な性格の人やネガティブな性格の人の多くは、その性格に対してあまりよく思っていない人が思いますし、そのほとんどで「直したい」と考えているかと思います。
今回はこの1記事だけで、そういった悲観的な性格やネガティブな性格を直す方法を解説していこうと思います。
しかもそれは変な自己啓発や巷に言われる方法とは少し違っていて。
正直、今回紹介する研究はかなり面白いです。
秘めたる能力を開放するための条件
ではさっそく本題に入っていくと。
心理学者として有名はガブリエルエッティンゲン教授が行った研究でこんなものがあります。
エッティンゲン教授は集められた被験者に対して性格分析を行い、「衝動性が高い」と判断された被験者だけをピックアップしていきました。
衝動性というのは、いわゆる自制心が働かずに、突発的な行動をとってしまう人だったり、感情を抑えるのが苦手という人が該当します。
エッティンゲン教授は、この衝動性が高いと判断された被験者をさらに2つのグループに分けていきました。
- 衝動性が高いと創造性が高まる
- 衝動性と創造性には相関性はない
分けられた被験者たちに、いづれの事前情報を与えていきました。
ちなみに言うと、実は衝動性の高さと創造性の高さには相関性があって、科学的な研究によって数々のデータがとられています。
1番のグループは、その事実が伝えられた上に、その根拠となるデータも併せて被験者たちに公表しました。
2番のグループは、その事実が伝えられずに、いわば「嘘」の情報を与えて「衝動性が高くても、創造性には全く関係がない」と信じさせられたグループだということですね。
この2つのグループに分けた後に、創造性のテスト行ってもらいました。
ここで行われた創造性のテストというのは、
- レンガの使い方を100個考えてください
- ペットボトルの飲む以外の使い道を教えてください
このような質問で、いづれも創造性を図るうえではよくある質問でした。
この創造性のテスト行ったところ面白いことが判明して。
「衝動性と創造性とに相関がある」と伝えられた1番目のグループは、実際に創造性が高く、クリエイティビティが上がりました。
しかしその一方で、「衝動性と創造性とに相関がない」と伝えられた2番目のグループは創造性に変化がなく、クリエイティビティは変わりませんでした。
ネガティブ思考や悲観的な性格を変えずして人生変えれる
このエッティンゲン教授の研究というのは、なにも衝動性だけに限らずに、どんな性格や性質においても同様の考え方が出来ます。
というのも、どんな性格や性質においても「表裏一体」であり、強みがあれば弱みもあるからです。
これを「ネガティブ思考」や「悲観的な性格」に置き換えてもまったく同じで。
一見すると悪い印象がある「ネガティブ思考」。
ただ、ネガティブ思考が弱みだとすると、その反面には必ず「強み」といわれる要素が隠れています。
事実ネガティブ思考の人のほうが成功しやすいという研究があったり、その証拠を裏付けるデータが存在していたりします。
また、トラウマレベルの経験や過去に嫌なことがあった人のほうが、実は創造性が高いということもわかっています。
このようにネガティブ思考という悪い面だけではなく、その反面に強みとなるメリットが隠れているんですね。
悲観的もまったく同じで、悲観的だからこそ「リスクを回避する」という思考に至り、「準備をして臨む」という段階を踏める。
その結果、成功率が高まり、大胆なチャレンジが行える、というメリットも秘めているわけです。
実際に「成功者は悲観的な人の割合が高い」というデータもあったりするので、悲観的な性格というのも、一概に悪いものだとは言えません。
今回のエッティンゲン教授の研究でわかる大切なことというのは、「弱みだけを見るのではなく、その反面にある強みを知る」ということであり、実際のその強みを認識した人は、強みを生かせるようになった、ということが一番大切なことなんですよね。
この部分が本当に面白くて。
そもそも僕ら日本人は遺伝子的にネガティブな人が多いというのが分かっています。
これはセロトニントランスポーターの量によって決まるわけですが、S型といわれる「ネガティブ思考」が極端に多いのが日本人です。
ただ何度も伝えているように、ネガティブや悲観的な性格だからといって成功できないわけじゃなく、むしろ成功している人はネガティブや悲観的な性格の人が多い。
そのことを知り認識するだけで、「弱みを強み変えられる」というのが、エッティンゲン教授の研究により証明されたわけです。
まとめ
少し長くなったので最後にまとめておくと。
ネガティブ思考や悲観的な性格を生かす方法は「弱みを知ると同時に強みも知る」ということが大切なこと。
エッティンゲン教授の研究によって、「強みを知った人は創造性が高くなった」ということが判明しており、それと同時に「強みを知らない人は変化がない」ということもわかっている。
つまり、強みを自分自身が認識したときに、その能力を発揮できるため、ネガティブや悲観的な性格の強みを認識する必要がある。
実際にネガティブな人のほうが成功率が高いことやトラウマなどを経験している人のほうが発想力が高いことが明らかになっている。
このことからも、ネガティブ思考や悲観的な性格が一概に悪いことは言えず、むしろプラスの要素となりえる性格だと言える。
まとめるとこんな感じですね。
ぜひ参考にどうぞ。