今回はタイトルにある通り。
最近怒りっぽくなってきたなって感じた場合、もしかしたら「これ」が原因かもしれない、という面白いことを知ったので、それをシェアしておこうと思います。
結論から行ってしまうと、「孤独感」を感じることによって、怒りっぽくなる傾向があることが判明しました。
ちなみに行ってしまうと、現実としての「孤独」というものよりも、疎外感を感じる「孤独」のほうが、より強く怒りを感じやすく。
意味合いとしては、「一人」じゃなく、「独り」の人は危険信号かもしれません。
今回は合わせて怒りっぽい人の解決法に関しても、解説していこうと思います。
根拠
まずは根拠から。
これはUsak大学2020年に行った研究がもとになっていて。
「The relationship between trait anger and loneliness among early adolescents: The moderating role of emotion regulation」
この論文では、細かい研究内容が紹介されています。
分かりやすく要約していくと。
10~14歳の人たち475人を対象に行い、
- 孤独感の有無
- 性格判断
この2つを調査していきました。
そしてデータを分析していった結果、面白いことが判明しました。
それは「孤独感を感じている人ほど、怒りっぽい性格である」ということとの相関性が見られ、機能不全型の反応があることが判明しました。
機能不全型の反応というのは、簡単に解説すると。
孤独感を感じている人ほど、感情を伝えず、内側に抱えやすい傾向のこと。
ただ、ため込めばいつかは爆発するため、その時に取る行動が「怒る」というもの。
周囲からすると「いきなり爆発した」と感じるため、理解がしづらく、より孤立する結果になっていってしまう。
こうしてより孤独感を当人は感じる結果につながることが、この研究により見えてくる部分でした。
なぜ孤独感を感じている人ほど怒りっぽいのか
つまり、この研究からわかるのは、
- 孤独感を感じると内側に感情をため込む
- 感情をため込むため周囲は気づけない
- 吐き出さないので、怒りがたまり続け、いつしか爆発する
- 怒りが爆発したとき周囲は気づくので、より当人は孤立する
これが孤独感を感じている人が怒りっぽい理由で、機能不全型の傾向があることから、こうしたサイクルをたどり、どんどんと負のスパイラルを招いていってしまう、ということなんですね。
最近機能不全型の反応をしていた実体験
でね。
この研究を僕はしって、めちゃくちゃ自分に当てはまって、機能不全の反応がすごくわかるんですよね。
めちゃくちゃ図星でびっくりしました。
というのも、最近は待っているゲームがあって、機能不全型の反応を体験していたんですね。
僕はもともと一つのことにハマったら、とことんのめりこむタイプ。
んで、突き詰めないと気が済まない。
でも一緒にゲームやっている友人はいわゆる「エンジョイ勢」なので、若干ベクトルが違うんですね。
普段生活をしていて孤独感を感じることはないですが、ことゲームに関しては熱量が違うので、「ベクトルが違う」ということに対する孤独感は感じていました。
「なんでもっとガチでやってくれないの?」って。
その時にもっとこう「あーしてくれ!」とか、「こうしてくれたらうれしい!」って連携を取りながらゲームをやれたらよかったと思うんですが、機能不全型の反応が出てきて。
「ベクトルが違うんだ」って、割り切って「ガチ勢」と「エンジョイ勢」とで、線引きをしてあまり思いを伝えないようにしていたんですよね。
幸い良いも悪いもゲームなんで、「怒りが爆発する」ってことはなかったですが、この機能不全型の反応はすごく痛感していて。
「いちいち指摘するのもめんどくさい」
「俺とお前とは別」
そんな風にため込むようになっていってしまっていたんですよね。
(それほど一つのことにのめりこんでしまう。。。)
もしかすると、今怒りっぽいと感じている人は「内側にため込んでいないか?」「伝えてもどうせ分かってくれない、と思い込んでないか?」
ここら辺を今一度思い返してみると、自分自身が機能不全型の反応をしていることに気づけていいかもしれません。
イライラしたときの改善方法
じゃあ実際に。
自分が怒りっぽい場合、どうやって直して言っていけばいいのか。
まず最初の一歩は、機能不全型の反応をしている場合は、周囲は気づけていないケースがほとんどです。
そして、沸点に達したら一気に起こってしまう。
そんなことがないように、自分の感情はなるべく掃き出し、相手に伝えてあげるようにするのが大切。
そもそも相手は、自分が怒っているとか、嫌なことをされたとか、理解していない人が大半。
それに対して「ため込む」という判断をせずに、「伝える」ということが自分を守るために重要になってくるポイント。
そのうえで、伝えるコツとしては、「相手に要求しない」ということが重要になってきて。
相手に「要求する」ということは、一つ言い争いのきっかけにつながったりもします。
そうではなく。
「自分がどう思っているのか」をきちんと伝えることだけでも、気持ちを落ち着かせ、相手にもトゲがなく伝わるので、けんかになりづらく相手との気持ちを共有できるので、おすすめです。
また。
さらに心理学的に効果的な方法を伝えると。
このリアプレイザルというテクニックも、怒りの感情がわいてきたときに応用が可能です。
上記記事で詳しく解説していますが、簡単に言えば「意味の再定義」というのがリアプレイザルというテクニックで。
イヤなことを言われた場合であっても、「解釈を変える」ことによって、スルー力を磨くことができます。
なので、このリアプレイザルは結構おすすめ。
また、怒りというものを含めて、メンタルをうまくコントロールすることでも対応が可能です。
もちろんメンタルコントロールの方法やトレーニング法はいろいろありますが、なかでも効果的なのが「瞑想」
詳しくは上記記事で解説していますが、本当に瞑想は効果的で。
これは科学的にも証明されていることです。
具体的には感情をコントロールしているのは、脳の中の前頭葉とされている部分で。
瞑想をすることで、この前頭葉が活性化され、うまく感情がコントロールされることが判明しています。
ですから、怒りっぽいな、や、イライラしているときは深呼吸でもいいので、瞑想をすることをお勧めします。
まとめ
少し長くなってしまったので、まとめておくと。
457人を対象にして行った研究によると、孤独感と怒りっぽ性格とは相関性が見られた。
特に孤独感を感じる人は「内側にため込む」という、機能不全型の反応が確認された。
このことにより、感情を吐き出さずため込むため、相手からすると「何を考えているのかわからない」、「いきなり怒り出す人」というレッテルを張られるため、さらに孤立するというスパイラルに陥る。
そのため、イライラしたときなんかは、こまめに感情を吐き出す必要がある。
感情を吐き出すというのは「怒る」というものではなく、そして「相手に要求する」ということでもなく。
「自分はこう思っている」というように、自分の感情を相手に説明してあげること。
それによって両者ともの状況を確認しあい、孤立するのを防ぐのが重要。
また、どうしてもイライラしていたり、怒りっぽくなっている場合は、リアプレイザルを置こうことや瞑想をするなどして「メンタルコントロール」に励むのが効果的。
まとめるとこんな感じですね。
ぜひ参考にどうぞ。