今回はタイトルにある通り。
長期目標の立て方と、短期目標の立て方の違いを知ったのでそれをシェアしておこうと思います。
これを知るまでは僕自身も長期と短期とを一色単にして「目標の立て方」だと思っていたし、この目標の決め方こそが「達成するか否か」を担っているものだと思ってました。
ただそうではなく。
結論から言えば「長期目標と短期目標」とでは、決め方が異なり、それにより達成率が変わってくるということが判明しました。
それを紹介しておこうと思います。
根拠
まずは根拠から。
これは2011年、アメリカのユタ大学が発表した論文が元になっていて。
この論文では、ダイエットに関する研究が紹介されているのですが、41人の被験者に対して「健康診断」を行い2つのグループに分け、結果を報告しました。
Aのグループは、そのままの診断結果を伝えたグループ。
Bのグループは、上下3%の幅をもたせて診断結果を伝えたグループ。
この2つに分け、その後3週間後、どちらのグループの方が、ダイエットに関するモチベーションに変化があるのか観察しました。
上下3%っていうのは、例えば体脂肪率が10%なのであれば、7〜13%というように、幅をもたせて伝えたということですね。
その結果わかったのは、Aのグループ、つまり「そのままの診断結果」を伝えられたグループよりも、Bのグループ、つまり「上下3%の幅をもたせた」診断結果を伝えたグループの方が、ダイエットのモチベーションが下がらずに、なおかつ結果も出て体重の減少が大きかったことが判明しました。
これっていうのは要するに「目標値」を具体的にするのか、それとも「ゆとり」を持たせるのかの違いで。
この研究では「ゆとり」をもたせて、上下3%での診断結果を伝えた方がモチベーション維持には効果的だったということがわかったということ。
つまりこれを「目標設定」に当てはめてみると、僕ら人間というのは「長期」で行ったことが結果として見えにくい分野に関しては、「幅をもたせた目標設定」をした方が効果的であり、「短期」で行動した結果が見えやすいことに関しては「具体的な目標設定」をすることが重要だということが、この研究からわかったことでした。
理由
ではなぜ「幅をもたせた目標」が、モチベーションを高い状態で維持できることにつながったのか。
これに関しては「失敗へのダメージ」が影響されているとしています。
要するに人間っていうのが、モチベーションとしてやる気を向上させられるのは「自分自身の成長」を感じられるためとされています。
「一歩一歩進んでいる」
これこそがやる気を生み、モチベーションを保ってくれる要因だと。
さらに付け加えると、「頑張ってるけど前に進んでいない」という感覚が、思いの外モチベーションをそぎ落としてしまうこともわかっています。
その上で、長期的に「結果」が見える目標に対して、具体的な目標を立ててしまうと、「せっかく行動しているのに、結果が出ていない」と長期の目標が故に見えづらいため、なかなか「一歩一方進んでいる」と実感しづらい傾向にあります。
また、目標を具体的にしてしまうと、そこにたどり着かなかったとしたら「目標達成まであと一歩」だったとしても、それは失敗になってしまいます。
この時の「失敗のダメージ」が目標が具体的であればあるほど、大きくなっていってしまうため、よほどストイックで、達成した人以外は「挫折」するぐらい失敗のダメージを負ってしまうわけです。
一方で、目標に対して幅を持たせると、「目標の範囲」が広がるため、「達成した!」という感覚を広い範囲で持つことができます。
そのため、失敗によるダメージが少なく、モチベーションが下がりづらいということが言えるわけです。
「ガチガチに決めた目標管理はモチベーションを落とすかもねって話。」
この記事でも触れていることですね。
注意点
ただ注意しなくてはいけないのは、これはあくまで「目標」だということ。
目標に関して幅を持たせることは、失敗による精神的ダメージを下げてくれるため有効ですが「行動」を曖昧にしてしまってはいけないとされています。
行動自体が曖昧になってしまうと、それこそ何をしていいのかわからなくなり、行動すること自体に「失敗」してしまうことにつながります。
飛行機の離着陸でいうなら、飛び立ってもいないのに、墜落したような状態。
要するに、行動は具体的であればあるほど、人間のモチベーションは上がるので、行動は具体的にすること。
その上で、目標は「幅を持たせる」ということが、重要になるすみわけです。
応用方法
更に言えば「長期目標」と「短期目標」に関しては、やり方を変えていくのが無難です。
というか、臨機応変に対応することができます。
要するに「短期目標の達成法」と「長期目標の達成法」とを分けていくという方法で。
長期目標の場合は、行動した結果が見えづらいため、「幅をもたせた目標」を立てる。
短期目標の場合は、行動した結果が見えやすいため、「具体的な目標」を立てる。
こうすることによって、「一歩一歩進んでいる」という人間がモチベーションに感じる「成長」を促進し、失敗による挫折のダメージを少なくすることができます。
そのため、目標設定とひとえにいっても「短期か長期か」によって目標の立て方は変えるべきで、その都度設定していくことが大事ってことですね。
ちなみに「短期目標」に関しては、下記記事で紹介した方法が応用できるので、ぜひ三億二度嘘ぞ
「目標達成するための秘訣!4stepで自然と目標にたどり着く方法!」
まとめ
つまりこれまでのことをまとめると。
長期目標は「幅を持たせる」ことが大切。
短期目標は「具体的」に立てても構わない。
臨機応変に対応すること。
その理由とは、結果が見えづらいことに関して具体的な目標を立てると、「一歩一歩進んでいる」という感覚が味わいづらく、失敗しやすくなってしまうため。
人間のモチベーションややる気はデリケートだからこそ、それを守ってあげなくちゃいけないということですね。
ぜひ「短期目標と長期目標との立て方は違う」ということを覚えておいてほしいなと思います。