今回はタイトルにある通り。
「落ちこぼれからの成功」に関して、面白いことを知ったので、それをシェアしておこうと思います。
落ちこぼれから成功した特徴ということで、まずは結論から伝えてしまうと「誠実性」
この誠実性があるかどうかによって、社会的に成功するか、そのまま落ちこぼれになってしまうかを分ける、ということがある研究によって分かっています。
そして。
この「誠実性」というのは、実は僕らが思い描く「清く正しく」といった誠実性という意味では全くなく。
全く異なった能力のことを指しているので、今回はそんな研究を紹介しておきます。
根拠
まずは根拠から。
これはバージニアコモンベルス大学が行った研究がもとになっていて。
思春期に犯罪を犯してしまった成人たち1354人を対象に、サイコパス度というものを測定していき、7年間の追跡調査を行います。
サイコパスというのは、名前は聞いたことがあるかと思いますが、いわゆる「共感能力が著しく低下している人」のことを指し。
あるときにはシリアルキラーや連続殺人犯なんか、そのサイコパスに該当するとされています。
この記事でも紹介している通りで。
サイコパスといっても成功するサイコパスもいれば、シリアルキラーのような犯罪者になるようなサイコパスもいます。
その数値を測定した後に、7年間追跡調査を行っていくわけですが、この7年間の間に「失敗する人と成功する人」
これを分けるのは、どういった要因なのか?といったことを、コモンベルス大学は調べていったわけですね。
具体的に失敗するというのは「7年間のうちに再犯してしまう人」で。
成功する人というのは、「犯罪を犯さずに社会的地位や名誉を獲得している人」のことを指します。
そして半年ごとに性格テストを行っていき、被験者にどういった変化が起こったのかを細かく調査していきました。
いわば、「落ちこぼれだった人」が、成功するか、そのまま落ちこぼれのままになるのか否かの違いを調べていったのが、今回の研究だということですね。
そしてこの7年間の調査によって判明したのが、冒頭にも伝えた通りで。
社会的に成功する人と、落ちこぼれのまま再犯してしまう人の最も大きな違いとして判明したのが「誠実性の有無」かどうかでした。
この誠実性がある人が「落ちこぼれから社会的に成功する割合」が高く。
その一方で落ちこぼれのまま誠実性がない人が「再犯率が高い」傾向にあることが、この研究によって判明したのでした。
誠実性=自制心
では誠実性というのはどういった意味なのか。
僕らが基本として「誠実性」と聞いて感じるのは、「嘘をつかず社会や自分に対して、まっすぐでいること」
そんな風なことを誠実性という言葉にイメージすると思います。
ただこの誠実性というのは、どちらかというと「自制心」という言葉に近く。
「自分自身をいかにコントロールできるか」
こちらのほうが意味合いが強くなっています。
つまり、落ちこぼれか否かを分けるのは、「自分自身をいかにコントロールできるか」
この自制心こそが、社会的に成功する人とそうじゃない人とを分ける、ということなんですね。
また面白いのは、別の研究によっても判明していますが、この「自制心」こそが、お金を稼ぐうえで欠かせない能力であると結論付けている研究もあります。
上記記事ではユニオンカレッジの研究を紹介していますが、1200人以上のお金持ちを調査した結果「セルフコントロール能力=自制心」が、お金持ちに共通する特徴として挙げられています。
またコロン教授が行った研究でも同様の結果が出ています。
つまり、犯罪を犯してしまった、いわば落ちこぼれに対しての効果だけに限らず。
やはり「誠実性」という自分をコントロールする力というのは、社会的成功に大きくかかわっている、ということが言えるわけですね。
自制心を鍛える方法
今回の研究で出てきた「犯罪者」とまではいかなくても。
勉強はできず、会社の成績は悪く。
いわゆる「落ちこぼれ」だと自分で感じている人も少なくないと思います。
ただ、上記のコモンベルス大学の研究を紐解いてくと、自制心を鍛えることが重要であることが見えてきます。
そのうえで。
お金や収入といったものは、いわゆる「IQ」によるものも大きく関係してきていて。
IQというものは、生まれつきの才能によるものが大きな割合を占めることもわかっています。
一方で自制心というのは、鍛えることができる分野であることもわかっています。
つまり、お金や社会的成功を収めることができ、なおかつ「自分で鍛えることができる力」であるため、余計に重要な能力だということが見えてくるわけですね。
上記記事のハイディ教授も同様に著書の中で「鍛えることができる力」として挙げています。
そこで自制心=誠実性を鍛える方法を紹介しておくと。
まずベースとしておすすめなのは「瞑想」
瞑想をすることによって、感情などを司る前頭葉が活性化することが判明しています。
そのため自制心が鍛えられるわけですが、自制心が強いお坊さんなどは、この前頭葉がより発達しており、「成功するサイコパス」と同等の前頭葉の活性化具合だということが分かっています。
この記事でも具体的に瞑想の効果に関して解説していますが、まずベースとしてこの瞑想を取り入れることをお勧めします。
そのうえで、ケースバイケースによって自制心をコントロールしていくわけですが、次におすすめできるのは「非合理性テクニック」というもの。
詳しくは上記記事で解説していますので、一読してほしいのですが、その効果は400%も高まったという報告がされています。
非合理性テクニックというものを簡単に解説しておくと。
例えば「ダイエットをしよう」と決めたのに、「お菓子が食べたい」という衝動にかられたとき。
「ダイエットをするのにお菓子を食べる」
という誘惑はどう考えても合理的じゃありません。
そうなんですね。
誘惑っていうのは「合理的」に襲ってくるわけじゃなく、非合理的に襲ってくるもの。
そこで「ダイエットをしているから食べない」という風に合理的に自分を抑え込もうとしても、土台無理な話で。
その誘惑を「非合理的に」打ちのめすことによって、誘惑に打ち勝つことができるというのが非合理性テクニックです。
その具体事例も併せて上記記事では解説しているので、ぜひこの非合理性テクニックを使ってみるといいと思います。
あとは上記記事で紹介していますが、「鏡」なんかを使って自分を客観的に見ることによっても自制心が向上することが分かっています。
何か誘惑に負けそうだったり、誠実性が奪われそうになった時は、鏡を使って自分を客観的に見てみるのもいいかと思います。
そのほかにも、まだまだ自制心を高める方法としてこのブログでもその多くを紹介していますが、まずはこれらの中から試してみて、そして効果を実感出来たらそのほかを調べていくといいと思います。
紹介しすぎても頭がごちゃごちゃしてしまうので、とりあえずはこれぐらいにして、気になったらそのほかを調べてみてください。
実際にやってみた結果
で。
僕自身、この誠実性=自制心を鍛える方法をずっと続けてます。
その実体験を伝えていこうと思いますが、まず一つベースとして習慣化しているのは「瞑想」です。
瞑想の効果
瞑想の化学的な効果は上記で伝えた通りなので、割愛しますが、僕自身の体感としては自制心を鍛えるには、かなり効果的だと思っています。
というのも、瞑想ってやってみると分かりますが、最初はめちゃくちゃ誘惑にかられます。
目を瞑っても、スマホ見たいな!だとか。
友達からのLINEが来てたな、だとか。
「何もしない」
と言うことが、本当に難しくなっていることに瞑想をやってみて初めて痛感します。
裏を返すと、事あるごとに誘惑に惑わされて、自分の意思で決めている物事がいかに少なくなっているかを痛感する。
そんな誘惑や頭に浮かんだことを、すぐにシャットアウトし、呼吸やマインドフルネスに集中する。
まさにやっていることは「誠実性=自制心」です。
なので、瞑想はかなり鍛えられるし、僕自身も、効果を体感していますね。
鏡を活用する
次に。
上記で紹介した鏡を使って自制心を働かせると言う方法ですが、僕のライフスタイル的に、これを日常的に使うのは難しい状況ではあるんですよね。
外に行ってカフェとかで仕事したり、本を読んだりするので、鏡を常設することは出来なかったりします。
(逆に決まった場所でのデスクワークであれば、全く問題なく活用できる()
なので、僕としての活用法としては、ドーピングとしての活用法で使ってますね。
要するに、自制心が、弱くなるタイミングに使ってたりします。
僕の場合、やっぱり夜に誠実性が落ちてくる感じがしていて。
やっぱり疲れだったり、疲労感であったりが、溜まってくるので「もういっか」ってなりがち。
そこで鏡を使って「ゲームだとは言え、甘えるな」という感じで、飛び道具的に使っています。
それでもやっぱり効果的だと思うので、決まった場所でのデスクワークの人は、取り入れるといいと思いますね。
テーブルに置くスタンド式の鏡でも、100均なんかで売っていると思いますし。
非合理性テクニック
次の非合理性テクニックはどう言った時に使うかって言うと、これも鏡と同様に飛び道具的に、誠実性が落ちてきたタイミングで使ったりします。
最近あったのなんかで言うと、めちゃくちゃお菓子が食べたくなったんですが、夜も大分ふけこんでいることもあって辞めようとしてました。
っでもその欲求は強くって、かなり強力でした。
そんな時に、合理的に考えれば「夜中だから体に良くない」と言う風に自分に理由づけすると思います。
ただ非合理性テクニックは、非合理な感情に対しては、非合理に対応すると言うモノ。
だからこそ、「コンビニまで行くのめんどくさい」と言うシンプルな理由で、自制心を保ったことがありました。
(そこまで上手く非合理性テクニックをつかいこなせてないけどw)
子供がゴネるような感じで、「嫌だ嫌だ、めんどくさい」って言うことで、非合理的な諦めをさせました。
僕はそこまで自制心が崩壊することはないので、非合理性テクニックを活用することは少ないですが、試してみてもいいと思います。
(だから、あんま上手くないw)
やっぱりベースは瞑想にあって、その都度誘惑に負けそうな時は、色々なテクニックを使うと言う感じで、僕は使いこなしていますね。
まとめ
ちょっと長くなってしまったので、まとめておくと。
落ちこぼれでも社会的に成功する人の特徴は「誠実性=自制心」
これは過去に犯罪を犯してしまった人たち1300人以上を対象に、「成功する人とそのまま落ちこぼれてしまう人」を7年間追跡調査した結果判明した。
そして誠実性というのは、お金を稼ぐ能力としても欠かせない力であり、IQなどとは違い「鍛えることができる力」であることもわかっている。
具体的に誠実性=自制心を鍛える方法は
- 瞑想
- 非合理性テクニック
- 鏡
これらを利用すると自制心が高まることが分かっているので、活用するといい。
まとめるとこんな感じですね。
ぜひ参考にどうぞ。