今回はタイトルにある通り。
「やる気」に関して、面白いことを知ったので、それをシェアしておこうと思います。
特に今の時期なんかでは、テレワークやリモートワークなどで自宅で仕事をすることが増えている時期でもあるので。
自宅にいながらにして、やる気を維持する方法としては、かなり有効な方法になっています。
またタイトルにある通り、子供の手洗いを習慣化させることに活用されています。
結論から伝えておくと、誰でもいいので「定期報告する」ということにより、やる気が23%も高まるということがわかっていますので、ぜひ試してみてください。
定期報告するとやる気が高まる理由
まずは根拠から。
これは2016年にハーバードビジネススクールが行った研究が元になっていて。
この研究において、ベンガル地方における子供達3763人を対象に、「手洗い」の習慣、およびやる気をどうやって身につけていくのが効率的か?ということを調べるために行われました。
行動=手洗い
このようにしたのは、この地域には手洗いの習慣がなかったため、「今までにない行動を習慣化させるためにやる気を彷彿とさせないといけない」という状況下だったため、今の僕らの状況に似ている環境がこの研究の1つ面白い所でもあります。
この3763人に対して、ハンドソープディスペンサーを各家庭に配り、2つのグループに分けていきました。
ハンドソープディスペンサーというのは、僕らでいう「キレイキレイ」みたいなもんですかね。
要は、プッシュするとハンドソープが出てくるよくあるやつですね。
これを各家庭に配り、
- インセンティブグループ
- モニタリンググループ
この2つのグループに分けて、どれだけ「手洗い」を行ってもらえるのか?ということを見ていきました。
インセンティブっていうのは、その名の通りで手洗いをすることで「報酬」を上げるもので。
その反対のモニタリンググループというのは、報告し合うというもの。
この2つのグループに分けて、3ヶ月間観察を行いました。
そして結果から伝えると、冒頭でも伝えた通り「モニタリング」つまり定期報告したグループの方が、23%も手洗いする割合が高いことが判明しました。
さらに言えば。
インセンティブグループは、調査が終わった3ヶ月後には、手洗いの習慣はやらなくなってしまったのに対して。
モニタリンググループは、調査が終わった3ヶ月後も習慣として根付いている割合が高い、という結果に終わりました。
さらにさらに。
この「モニタリンググループ」が秀でていたのは、「インセンティブグループ」に対して23%も高く、手洗いの習慣が根付いた、ということで。
「何もしていない人たち」に比べて、23%も高くなった、ということじゃないんですね。
ある程度「実践してる人たち」に比べて、23%も高くなっているので、行動を促す割合としてはかなり高いんだと思います。
なぜ手洗いをモニタリングするとやる気が高まるのか
では次に。
なぜ手洗いを「モニタリング」すると、やる気が高まるのか。
これはいろいろな理由が考えられていますが、1つ挙げられるのは「見られている」というものが、人のやる気を彷彿とさせているということです。
「見られている」
こう考えると、「監視されている」という感覚がして、あまりいい気分ではないけれど。
この記事でも書いた通り、鏡を使い「自分で自分を見る」ということでも、かなり自制心が養われることがわかっています。
別に関しではなく、「自分で見る」ということであっても、効果が現れるため、「モニタリング」することで自分を律する。
あるいは子供に習慣を促す。
そう考える、使えるテクニックに消化していくのかなって感じますね。
どちらにしろ手洗いはした方がいいので。
またもう1つ考えられる理由としては、「記録」の効果です。
モニタリンググループは、定期報告するために記録をつけて、報告するようにしていましたが、記録の効果はかなり絶大で。
この記事でも書いた通り、いろいろな研究において記録することの効果は報告されています。
ダイエットや家計簿なんかでも効果があると言われているので、定期報告するために「記録」していたことは、23%も手洗いの習慣を根付かせたのには一役かっていることが想像できます。
あと。
モチベーションの観点から見てみると。
僕らのやる気っていうのは、報酬なんかで決まると思っている人も多いですが、実はそうではなく。
この記事でも書いていますが、「成長している」という実感によって、僕らのやる気は高まっていくことがわかっています。
記録することの良さっていうのは、自分がどれだけ成長しているのかを可視化させることにつながり。
そのことが成長を実感させることにつながっているので、手洗いの習慣を子供たちに根付かせるモチベーションにつながったことが考えられています。
- 見られていることから来る自制心
- 記録の効果
- 成長の実感
この3つの効果により、手を洗うという習慣がなかったベンガル地方の子供にたちに対して、手洗いを習慣化させることにつながった、ということが考えられるわけですね。
日常生活における応用方法
じゃあ、最後に。
この研究をどうやって僕らの日常生活に応用すればいいのか。
はたまた子供に手洗いの習慣を根付かせていけばいいのか。
研究においては「定期報告する」ということで、効果が現れたわけですので、そのままにしてもかなり応用できると思います。
例えば、洗面台にカレンダーか何かを貼っておいて。
手を洗ったりすれば、カレンダーに○をつけていく。
そうやってカレンダーに○をつけていくという記録をすることで、家族への定期報告にもつながっていくことが想像できます。
さらにはカレンダーが○で埋まっていく過程を子供も楽しむことにつながるので「達成感=成長」を感じられることにもつながります。
ですからシンプルに「手洗いしたことを記録させるためには?」と考えることが、日常生活における応用方法として考えられるわけですね。
ここで多くの人が「子供に報酬」を与えようとしてしまいますが、これは先の研究でもあった通りで。
インセンティブ方式は、報酬がもらえなくなってしまった途端、習慣化は崩れます。
ですからなるべく「内沸的なやる気」を子供から引き出してあげるのが重要なんだと思いますね。
まとめ
長くなってしまったのでまとめておくと。
手洗いの習慣を根付かせる方法は「モニタリング=定期報告」
その理由は、インセンティブグループよりも、定期報告をしていたモニタリンググループの方が、より習慣として根付いていったため。
定期報告することで、習慣化した理由として考えられるのは、
- 見られていることから来る自制心
- 記録の効果
- 成長の実感
この3つが考えられる。
このことから、洗面台にカレンダーを置き、手洗いをしたら○をつける、というような「定期的に報告してもらう」ということを子供に行うことで、手洗いを習慣化できる。
まとめるとこんな感じですね。
ぜひ参考にどうぞ。