今回はタイトルにある通り。
「習慣化」に関して面白いことを知ったので、それをシェアしておこうと思います。
今回は「習慣の強度」に関しての話で、結論から先に行ってしまうと、習慣化のテクニックとして最も強度を高める方法が「お手軽か否か」ということが大切だということが分かっています。
なので、何か習慣にしたいことがある場合は「お手軽にする」ということを意識してみるといいと思います。
習慣レベルの高い人に共通しているお手軽さとは
なぜお手軽さと習慣化が関係しているといえるのか。
この部分を解説していくと。
これは2005年にエラスムス大学が発表した論文が元になっていて。
この論文では521人の被験者を集め、ある研究が行われました。
その研究というのは「フルーツを食べる習慣がどれぐらいあるのか?」といったことを調べた研究でしたが、その中で以下の3グループに分かれることが判明します。
- フルーツを食べる習慣が”高い”人
- フルーツを食べる習慣が”中程度”の人
- フルーツを食べる習慣が”低い”人
この3つのグループに分かれていることが判明して、それぞれのグループに分けて「5週間」追跡調査を行い、「どういった行動様式や意識などがフルーツを食べる習慣につながっているか?」ということを調べていったんですね。
その結果わかったのは、「中程度、低い」という人の場合「フルーツを食べることを習慣化したい」という「意志の力」とフルーツとの消費量の間に相関性があることが確認されました。
つまり、「ダイエットをやるぞ!」だとか「資格勉強するぞ!」だとか、そういった意志力と「習慣のレベル」が負の相関にあった、ということなんですね。
「フルーツを食べる習慣が高い人」というのは、逆に意志力の有無とフルーツの消費量との間に相関性は確認できず、「お手軽か否か」という部分がフルーツの消費量との間に相関性があることが判明しました。
お手軽か否かというのは、具体的に「定期的にもらう」や「スーパーが近い」、「実家が農園で送られてくる」といったような、「意志力を発揮せずとも、習慣として得られること」が前提で。
努力せずとも行える環境が備わっている状態がお手軽か否かという判断が出来る状態でした。
そのお手軽な環境において「フルーツを手に入れられる人」は「フルーツの消費量が高く、フルーツを食べる習慣が高い人」に共通することでした。
習慣を定着させるために最も大切なコト。
つまり、この研究からわかるのは「習慣を定着させるために最も大切なコト」というのは「お手軽に努力しないでもできる状態をいかにして作るか」ということが大切で。
「努力する」や「頑張る」といったいわゆる「意志力の力」に頼っていては、習慣の強度を低いから中程度にするだけで、強度を高い状態にはもっていけない、ってことなんですね。
実際にベンジャミンハーディさんが書いた「FULL POWER」という本の中で「意志力に頼ってはいけない」ということが明言されていますし、いかに習慣を自動化するか、ということがポイントとして挙げられています。
今回のエラスムス大学の研究でもこの「意志力に頼るな」ということが裏付けられる根拠として一つ積み重なったことにつながり、やはり「意志力ではなく、お手軽な仕組みを作る」ということがポイントとして挙げられてたわけでした。
エラスムス大学から見える習慣にするステップ
とすると、「どうしたら習慣として根付かせることが出来るのか」ということがこのエラスムス大学の研究を応用する方法として気になるポイントになってきます。
当然シンプルに応用するのであれば「どれぐらいお手軽にこなせるか?」ということがポイントになってくるわけですが、目安としては「20秒ルール」を採用すると目安が分かりやすくなってくると思います。
これはハーバード大学のショーンエイカー教授が提唱しているテクニックで、上記記事でも解説していますが、その効果が証明されたテクニックです。
20秒ルールを簡単に言えば「習慣にしたい行動の手間を20秒減らす」というもので、どれだけスタートするのを早くできるか?ということが手間を減らす、ということにつながってきます。
例えば、朝から活発に運動することを習慣にしたいのであれば、枕元にスポーツウェアを置いておいて「着替える」という手間を省いてもいいですし。
または、起きた瞬間に外に出られるように、スポーツウェアを着たまま寝てもいいでしょう。
僕も「朝に散歩をする」という習慣を始めた時、起きたら机に服を置いておくようにしてこの20秒ルールを採用したとたん、かなり習慣化が楽になりました。
つまり「お手軽さ」という部分を「20秒の手間を省く」と考えると、このエラスムス大学の研究がもっとやりやすくなるんじゃないかなと思います。
まとめ
少し長くなったので、最後にまとめておくと。
習慣化として知っておいてほしい大切なことは「お手軽さを追求することが無理なく習慣化させることにつながる」ということで。
意志力を持って、「やろう」「頑張ろう」とすると、強度が中程度や低い状態では有効かもしれないが、「当たり前に」だとか「まったく意識せず行ってしまう」というレベルの習慣化はできない。
意志力ではなく、お手軽さとの相関性が「強度が高い人」には確認されたので、「意志力ではなく、お手軽さ」を追求するとよい。
どうしたらお手軽にできるのか?ということを考える1つの方法として、「手間を20秒減らす」という20秒ルールが簡単にできる方法の1つで。
取り掛かるまでのプロセスの無駄を省き、スムーズにアクション出来るようにすると、習慣として定着しやすい。
まとめるとこんな感じですね。
ぜひ参考にどうぞ。