今回はタイトルにある通り。
「インプット大全」を読んだので、その内容をまとめながら、感想を書いていこうと思います。
前作の「アウトプット大全」では、上記記事の中でかなり要点とまとめを解説していますので、アウトプット大全を読んだことがある人は、上記から見てみることをお勧めします。
あらすじ
ってな感じで、さっそく本題へ。
このインプット大全は「アウトプット大全」の後に読み始めたわけですが、どんな攻勢をしているのか、あらすじから解説していくと。
分かりやすく言えば、「アウトプットのためのインプットをすること」
そしてそのために「良質な情報を効率的に吸収する」ということが目的に描かれています。
結論部分として、本書の中では「AZ」という造語が出てきますが、これは「アウトプットを前提としてインプットすること」という意味。
要するに、アウトプットが何より大切で。
そのアウトプットのためのインプットをより効率的に、かつ良質な情報を吸収するためにどうしたらいいのか?
ここの部分が描かれるのが、このインプット大全だということですね。
んでね。
結構こう聞くと、最初に出た「アウトプット大全」とそのあとに出た「インプット大全」とを見比べて「結局どっちが大事なんだよ」っていう人って必ず出るんですよね。
一見すると、アウトプットとインプットって対をなす存在に見えるし、両立しないようにも見える。
ただ、ここがお見事なんですが、一見すると対になって見える「アウトプットとインプット」は全くけんかしていないんですよね。
要するに主張は一貫していて「大切なのはアウトプット」ということが、共通しています。
そして、アウトプットとインプットは対になる存在ではなく、「表裏一体なんだ」という風に描かれます。
インプットがしょぼければ、アウトプットもしょぼくなる。
そのうえで、アウトプットをする前提でインプットをする。
こうすることで、より学習が記憶に定着し、活用できる「知恵」に代わる。
だからこそ、インプット大全として本に描かれたわけですね。
ここの住み分けと一貫した説明が見事で。
それだけで読んだかいがある感じがしましたね。
AZ=アウトプットを前提にインプットをする
ってな感じでちょっと脱線してしまいましたが、シンプルに結論だけ伝えると。
このインプット大全は「アウトプットを前提にインプットをする」ということが結論で。
インプットとアウトプットの割合は、アウトプット大全の時に書いた通り「7:3」であることに変わりはありません。
だからこそ、アウトプットのほうが割合的に重要なのは変わらないにしろ、「3割」の重要度を誇るインプットも重要になるため「インプットの方法」がこのインプット大全には描かれているわけです。
具体的に言えば、およそ80個ほど、細かなテクニックが描かれており。
- ものの見方
- インターネットの活用方法
- 読書法
などなど。
いろいろな分野を網羅する「効率的なインプット方法」が描かれます。
ただそれも「効率的にインプットをするため」に、これら様々な分野においてのインプット法が語られているわけで。
すべてに共通して「アウトプット前提のインプットをする=AZ」ということは共通しているわけです。
それはアウトプット大全にも描かれている通り、アウトプットをして初めて僕らの長期記憶に定着するため、知識というのはアウトプットを含めて「学習」になるから。
そのため、すべてはアウトプットのための「インプット」なわけですね。
具体的なアウトプット方法に関しては、アウトプット大全のレビュー記事に書いているので、ぜひ参考にしてみてください。
効率的なインプット方法
では実際に。
どうやってインプットをしていけば効率的に吸収できるのか。
それこそこの本ではおよそ80個ほどのテクニックが分野ごとに解説されているので、ぜひ本を買って読んでみてほしいのですが、僕も大好きな「読書」に関して、具体的なテクニックとともにまとめていくと。
本書の中でいわれている読書のインプットのポイントは2つで。
速読よりも深読。
ホームラン本。
この2つがポイントとして挙げられています。
速読より深読
まず1つ目の「速読よりも深読」ですが、速読はイメージの通り「早く読む」ということ。
深読というのは、1冊を深く読む、ということ。
これらの違いで、著者がおすすめしているのは速読よりも深読です。
深読が具体的にどれぐらいを意味しているのかというと、その読んだ本を「議論できるレベル」のことを深読と定義しています。
これぐらい深く読むことが、多くの本を読むことよりも大切になってくる、とインプット大全では語られます。
確かに、科学的な面で見ていくと、速読の効果はいろいろな研究を見てみても効果が確認されていません。
速読のテクニックとして使われる「フォトリーディング」を調査した研究では全く効果が確認されませんでしたし。
このカリフォルニア大学の研究でもかなり否定的な結論が出ています。
つまり、速読というのは、かなり懐疑的で効果が怪しいものばかり。
そうではなく、きちんと読み込むことで、知識を吸収させることが重要であり、速読よりも深く読む深読のほうがインプットでは重要である、ということが言えるわけですね。
そうしていわゆる「読書のフォーム」を身に着けることができてから、多くの本を読むようにする、とこの本では描かれています。
ホームラン本を見つける
次に読書のインプット本で大切だと描かれているのは「ホームラン本を探す」ということ。
これは先ほども伝えた通り、「しょぼいインプットからはしょぼいアウトプットしか生まれない」ということが前提になっています。
本というのは、書いた人が人間であるため、優れた本もあれば、そこまで優れていない本も存在する。
だからこそ、良質な本に出合うことが良質なアウトプットにつながっていく、ということが言えるわけですね。
そのためホームラン本を見つける、いわゆる「読む本を見極める」ことの重要性を説いています。
そのためのポイントとして本書の中で語れるのは、主に3つ。
それが
- 人生を変える一冊かどうか
- 最初は専門書より入門書
- 読書好きの人がおすすめする本
この3つが主に良い本を見つけるポイントとして描かれていて。
一つ目の「人生を変える1冊かどうか」は、一つの「基準」です。
読書とはお金も時間も使う、大切な1つの投資。
だからこそ、あいまいに読むのではなく、「人生に影響があるかどうか」という基準を持って選ぶことが大切だと。
また、2つ目ですが、難しい本を最初から読み挫折するより、専門書ではなく入門書から取り組むことが挫折せずに、良い本を見つけるポイントだと。
そして、最も手軽でいい本を見つけるポイントは「読書好きがおすすめする本」だという風に、様々なポイントごとに「ホームラン本を見つける方法」が、このインプット大全では描かれます。
当然このインプット大全には、読書のインプット方法以外にも、インターネットでのインプット方法や、ものの見方など、様々なインプットの重要性を説いています。
なので、今回は一部分での紹介ですが、気になる方は手に取ってみてもいいかもしれません。
感想レビュー
と、まあざっくりではありますが、このインプット大全の内容をまとめてみました。
んで。
実際に読んでみた感想をつらつらと書いていこうと思いますが、この本の一番のメインテーマである「アウトプット前提のインプットを」というAZですが、これが分かることが一番重要なポイントである気がします。
当然良質なインプットが良質なアウトプットを産むことに間違いはありませんが、割合の重要度でも語られた通り「7:3」と、アウトプットが7割を占めていて。
重要度をとってもやはりインプットよりもアウトプットのほうが重要度が高
だからこそ、もし仮にアウトプット大全とインプット大全のどちらかを読むとするのであれば、間違いなくアウトプット大全がいいと答えるでしょうね。
とするのなら、まず大前提が「アウトプット」をすることなわけですから、それをベースにして初めて「インプット大全」が生きてくる気がします。
ただ、注意が必要だと感じたのは、こうしたハウツー本って、テクニックが多く描かれていてもほとんどのケースにおいて「身につかずに終わる」というケース。
これが一番の注意点であり、懸念すべきポイント。
だからこそ、まずは「アウトプット前提のインプットを」というベースができて「一個一個インプットのテクニックを取り入れる」という長期的なスパンで見ないと、結構痛い目を見る印象を受けました。
それこそインプット大全を読むという「インプット止まり」で終わる危険性が高いなと。
だからこの総評として「AZ」がこの本のメインディッシュであり、どちらかといえばアウトプット大全を読むべきで。
その補足として「インプット大全に触れる」のがベストかなって感じがしますね。
どちらかといえば「アウトプット大全」をお勧めしますね。
僕ら日本人はどちらかといえば、学校教育からもそうですが「インプット」を得意としている人が多くて、クリアしているケースが多く。
逆にアウトプットに課題を持っている人が多い印象なので、優先順位は「アウトプット大全」な気がしました。
ぜひ本選びの参考にどうぞ。