今回はタイトルにある通り。
「集中力」ということに関して、面白いことを知ったので、それをシェアしておこうと思います。
結論から言うと、「テトリス」を10分間行うだけで、ストレスやプレッシャーを考えなくて済むぐらい集中することが出来る、ということが分かっています。
なので、ぜひお手持ちのスマホでテトリスをダウンロードしてみて、集中したい時間の10分前にやってみることをお勧めします。
また、実はこのテトリスというアプリ。
やり方や方法によっても集中力を上げやすいテトリスのプレイ方法があったり、もっと言えばテトリスではなくてもいいので、そんな情報も併せて伝えていこうと思います。
290人集めてゲームと集中力との相関を測定した結果
まずはテトリスと集中力との関係に関しての根拠から伝えていくと。
これは2019年にカリフォルニア大学が行った研究がもとになっていて。
この論文では290人の大学生を集め、あることを行いました。
そのあることというのが、集められた被験者に対して、いきなり「他者に採点してもらうための顔写真を撮る」という風に伝えました。
当然その「他者に採点される顔写真の撮影」に関しては、事前に知らされていたわけではないので、被験者たちはびっくりするわけですが、ここで研究者が行いたかったのは「プレッシャーやストレス」を一定量与える、ということでした。
就職やアルバイトの面接のとき、証明写真を撮ることがあると思いますが、何度か取り直した経験があるかと思います。
また、卒業アルバムの写真撮影なんかは、後にも残るものなので、多少プレッシャーを感じた経験があると思います。
そうして「他者に採点される顔写真の撮影」というストレスを与えるわけですが、そのストレス状態にある中で、10分間のテトリスを行ってもらいます。
このことによって「ストレスと集中力」との関連性を調べていったんですね。
その結果面白いことが判明して。
この10分間テトリスを行う、というのは実は3つの段階が存在しました。
- 簡単なレベルが継続される
- 難しいレベルが継続される
- プレイヤーのレベルに応じて難易度が変わる
この3つのモードに分けてテトリスをプレイしてもらっていたわけですが、この中で一番ストレスやプレッシャーを忘れて没頭していたのは「3番」のプレイヤーのレベルによって難易度が変わるモードが一番没入感が高いことが判明しました。
つまり、集中力を高めたい場合は、10分間のテトリスを「自分のレベルによって難易度を変えながらプレイする」ということが、集中力を高める方法になるわけです。
なぜテトリスをプレイすると他のことを忘れられたのか
ではなぜ、テトリスをプレイすることがストレスなどを忘れ没頭感を高めたのか。
これに関しては、研究者もコメントしていますが、「脳のリソース」がポイントになってくると考えられています。
というのも、先ほどのカリフォルニア大学の研究でいえば「採点される顔写真の撮影」ということを聞いたときに頭には「ストレス」が蔓延します。
そうなると、脳のリソースは「採点されるの嫌だな」という部分に割かれるわけですが、10分間のテトリスを行った場合、脳のリソースは「テトリス」に割り振られます。
僕ら人間は集中しているときは別のことが考えられないため、テトリスのことに脳のリソースを割いているとき、ストレスのことを考えられないんですね。
そのため、直前などにイヤなことがあったとしても、考えられなくなり、テトリスに「没頭」「没入」した、ということが言えるわけです。
他のゲームで応用する際の方法とポイント
とすると。
ここまでで勘のいい方は気づいていると思いますが、没頭できるものであれば「テトリス」でなくても構いません。
似た構造の「ぷよぷよ」であってもいいでしょうし、ほかのパズルゲームでもいいと思います。
まあテトリスが研究のメインゲームなので、テトリスが好きなのであれば、それで十分かと思いますが、あまり好きじゃないという人の場合以下のポイントを満たされていれば応用が可能かと思います。
- タイム制限がある
- 思考系のゲームである
この2つのポイントさえ押さえておけば、他のゲームでも応用が可能かと思います。
順に説明していくと。
タイム制限がある
テトリスを思い出してほしいのですが、上から降ってきたブロックを下に落ちるまでに、「どこに落とすのか」を推測してゲームをプレイします。
このタイム制限があるからこそ、「没頭できる」わけですね。
ただ一方で、タイム制限がないゲームの場合、ひたすらに考えることが出来るので、「疲れ」を催した際に、「ストレス」のほうにリソースを割り当ててしまうことが考えられます。
タイム制限があるがゆえに、ブロックが落ちてくるたびに「集中する」ということが出来るので、「じっくり考える系のゲーム」はあまり向いていないことが推測できます。
思考系のゲームである
またもう1つのポイントは「思考系のゲームである」というところ。
ゲームには大まかに分けて、「単純ゲーム」と「思考ゲーム」があります。
よく言われる「作業ゲー」というのは、頭を使わずとも作業でこなしていくためのゲームなので、いわゆる単純ゲームに当たるわけですね。
こうなると、脳のリソースを十分に割り当てられず「没頭する」ということはできません。
つまるところ「ストレスやプレッシャー」に目線が行ってしまうため、効果は期待できない。
逆に「思考ゲーム」とは、その名の通り考えてプレイするゲームなので、考えるというポイントに「脳のリソースを割く」ことにつながります。
テトリスはまさしく「どこにブロックを置くのか?」というところにリソースを割く思考系のゲームであるため、没入感が高く効果があるといえるわけです。
まとめると、
- タイム制限がある
- 思考系のゲームである
この2つのポイントを押さえていればテトリス以外のゲームでも十分応用が可能です。
裏を返すと、この2つのポイントを適切にテトリスは網羅していることが分かるので、ぜひ参考にしてみてください。
またこのカリフォルニア大学の研究以外にも「ゲーム」の効果は今かなり研究されていて。
「ゲームをするとバカになる」というのは、過去の遺産になりつつあります。
上記記事でも取り上げていますが、シャリテ大学などの研究などでも、ゲームをするとバカになるということは否定されている事実です。
さらに言うと。
脳にいい影響を与えることが分かっていて、小脳や海馬といった脳機能の向上にも一役買っていることが分かっています。
また、パドヴァ大学の研究なんかを見てみると、アクションゲームをすることによって読解力や理解力が高まることが分かっています。
なので、ゲームをするとバカになるというのは、過去の遺産であり、現代では訂正されている事実なんですね。
今回のテトリスも同様で、うまく活用することが出来れば集中力やストレス発散などの効果が期待できるので、ぜひ応用してみてください。
まとめ
少し長くなってしまったので、最後にまとめておくと。
10分間で集中力を高める方法とは、テトリスをすること。
ポイントは「自分のレベルに応じて難易度が変わる」テトリスをプレイするのがベスト。
そうすることにより、プレッシャーやストレスといった個所に脳のリソースを使えず、ストレスやプレッシャーから解放されるほど没入出来るため。
このテトリスをプレイすること以外に、
- タイム制限がある
- 思考系のゲームである
この2つの特徴がベースにあり、難易度を自分用に合わせられるものであれば、ほかのゲームでも応用可能である。
まとめるとこんな感じですね。
ぜひ参考にしてみてください。