今回はタイトルにある通り。
自己暗示という意味のアファーメーション。
このアファーメーションの効果が2週間も持続する方法を知ったので、それをシェアしておこうと思います。
その方法っていうのが「2人称」でアファーメーションを行うというもの。
気をつけたほうがいいアファーメーション
そのやり方と根拠を順々に解説していこうと思いますが、まずは結構「無理にポジティブなアファーメーション」を行うのは、基本的にいい効果はあるとしていなくて。
逆効果とさえも言われていたります。
それは「俺なら出来る」と自らに言い聞かせても、瞬時に「できる」ようになれば、それはいいのですが、ほとんどのケースで瞬時になんてできるようにならない。
「俺は1000万円稼げるようになる」
そういったとしても、明日に1000万円稼げるようになんてならないし、瞬時に物事は好転していかない。
そんな出来事に対しても「俺ならできる俺ならできる」という風に言い聞かせるのが、自己暗示でありアファーメーションだと世の中ではされています。
ただこういった状況で「とは言っても全然1000万円なんて稼げてねぇじゃん」と「全てを理解」しているのは自分自身であり、自分の脳なわけです。
となると、無理して「自分に嘘」をついていることになり、それを自分自身が一番痛感してしまっている状態が生まれるので、「矛盾」が発生します。
そこで仮にうまくいかなかった場合に、「ほらね。やっぱり」というような感情が生まれ、矛盾に対しての反動がきてしまうので、無意味な「ポジティブなアファーメーション」というのは、ほとんど意味がないか逆効果だという風に言われているんですね。
というよりも何より。
こういった「俺ならできると思い込むこと」というような、よく巷で言われる自己暗示には、何も科学的根拠がない。
ですので、信頼し得るのかどうかっていうのは、自分で考えて試してみる必要があるということで、「気をつけたほうがいい」と思いますね。
「心理学で実証された本当に効果のあるアファーメーションとそのやり方とは。」
それよりもこういう科学的根拠に基づいた「現実的」なアファーメーションや自己暗示を行なっていったほうが、はるかにいいかと思います。
2週間も効果が続くアファーメーションの根拠
上記でも1つ、科学的な根拠がなされているアファーメーション「セルフアファーム」という方法を紹介しましたが、今回は別の方法で。
よく言われる「俺はできる」と無理に励ますのではなく、「2人称」を使って自分を客観的に捉えるアファーメーションが効果的という論文が出ていますので紹介しておきます。
これは2014年にイリノイ大学が行なった研究が元になっていて。
(※参考文献)
この論文では被験者143人を集め、2つのグループに分けます。
1つ目のグループが「1人称」でアファーメーションを行なってもらったグループ。
2つ目のグループが「2人称」でアファーメーションを行なってもらったグループ。
この1人称というのは、いわゆる「俺」というように自分を対象として自己暗示を行うということ。
2人称というのは、いわゆる「君」だったり「お前」だったり。はたまた「自分の名前」を使って、自分に問いかけるというもの。
この2つを使い、自分を励ましてもらいながらアナグラム問題を2つのグループに解いてもらいました。
この2つのアファーメーションを使い、アナグラム問題を制限時間内に解くことで、問題の正答率や集中力、はたまたモチベーションなどにどういった影響があるのかの相関図を確認していったわけです。
ちなみにアナグラム問題というのは、よくクイズ番組であるような「明、人、田」という感じを組み合わせて熟語を作りなさい。というような問題で。
創造性だったり、発想力が求められる問題だと思ってもらえればわかりやすいかと思います。
そうして、調べて行った結果、「1人称」よりも「2人称」の自己暗示を行なったグループの方が正答率が格段に高かったことが判明しました。
つまり、「俺はできる」という風に、1人称でアファーメーションを行うよりも、「君ならできる」という風に2人称を使いアファーメーションを行なったほうが、やる気やモチベーションが高く維持され、なおかつ問題解決能力や発想力も高かったことが判明したということでした。
2人称アファーメーションの効果
さらに別の実験では、学生たちを2つのグループに分け、エクササイズを2週間行なってもらいました。
その際に分けた2つのグループは先ほどと同様で、「1人称」と「2人称」に分け、どちらの方がエクササイズを継続して行えるのか?ということを観察していきました。
2週間というのは、いわゆる「中期目標」にあたるため、2人称のアファーメーションの効果は「どれぐらい続くのか?」というのを見ていった研究だということがわかります。
「習慣が定着するまでの期間はどれぐらい?ロンドン大学の研究結果とは。」
もう少し長ければ、習慣が定着するまでの期間をクリアできるので、もっと伸ばして欲しかったなっていうのが僕の印象ですが、終わってしまったのはしょうがない。
そうして「アファーメーションの効果の継続時間」を、2週間という期間観察して見ていったわけですが、結論から言えば「2人称」でアファーメーションを行なったグループの方が、モチベーションが先ほどの研究同様に高く、さらにはエクササイズの実行率も高いことが判明しました。
つまり、2人称アファーメーションの方が、やる気やモチベーション、そして創造性やクリエイティビティが「長く続く」ということが、上記の研究で明らかになったということなんですね。
2人称アファーメーションが効果的な2つの理由
ではなぜこの2人称アファーメーションが効果的だったのか。
これは2つの理由が考えられて。
1つめの理由が、2人称にすることによって、自分を客観的に見て取れるため、やる気が継続したということ。
これが考えられます。
「自制心を保つための方法!100均にある鏡が超効果的に使えることが判明!w」
その根拠はこの記事に詳しく書いていますが、要するに人というのは「誰かに見られてる」という客観的視点が、自制心を強くすることがわかっています。
そのため「鏡を置いて自分を見る」とすると、ダイエット時に無駄に食事を食べなくなったことが判明していたりしますが、その効果が「2人称」にすることによって、得られたことが考えられます。
よく自分のためより、誰かのために頑張ったほうがやり切れる。
そんな風に言いますが、まさしくそれ。
それが2人称にすることによって、自分を客観的に見ることができたことが理由の1つ目に考えられること。
そしてもう一つは「メタ認知」と呼ばれるもので、マインドフルネスによく取り入れられている方法。
要するに、大きく言うとメタ認知っていうのは「自分を客観的に見ることで、メンタルが安定する」ということ。
よく「他人の恋愛アドバイスでは偉そうなことを言えるけど、自分のことになったらてんでダメ」って言う人がいますが、あれはまさしくこの現象です。
相手のことは客観的に見れているからこそ冷静な判断ができますが、自分のことは客観的には見れないので、冷静に判断することができない。
そのため「自分のことも他人事のように冷静に判断する」ことが重要で、これこそがハンドフルネスでよく言われる言葉だったりします。
話を戻して。
2人称アファーメーションはまさしく「君ならできる」というように、自分ではない他の人格が自分を励ましている状態を作れるため、自分のことなのに「冷静」に判断をすることができるようになる。
そのため、「やる気やモチベーションが向上した」ということが、言われているわけですね。
つまりまとめると、
2人称にすることで、いい意味で「自分を律せられた」ことと、いい意味で「他人事」のように捉えられたことで、効果があったと言われています。
まとめ
最後に今一度内容をまとめておくと。
「俺はできる」と1人称で自己暗示するより、2人称で「君ならできる」としたほうが、効果は高い。
その理由は、2人称にすることで自分を客観的に見られるようになるからこそ、いい意味で「自分を律せられた」ことと、いい意味で「他人事」のように捉えられたから。
まとめるとこんな感じですね。
ぜひ参考にどうぞ。