今回はタイトルにある通り。
「睡眠と集中力」の関係に関して面白いことを知ったので、それをシェアしておこうと思います。
先に結論から伝えておくと、寝不足がもたらす集中力の低下ってえげつないほど関係があって。
いつもよりも15分や30分ほど寝不足だっただけでも、集中力が激減することが分かっています。
なので「いつも7時間寝ているのに、今日は3時間睡眠だった」などというケースは最悪で、ほぼ1日集中できないなどが考えられます。
今回はそんな寝不足と集中力の関係に関して解説していこうと思います。
数十分寝れていないだけで注意散漫が増える
ではさっそく。
「いつもよりも15分や30分ほど寝不足だっただけでも、集中力が激減する」というその根拠から解説していくと。
これは2019年にサウスフロリダ大学が行った研究がもとになっていて。
この論文では、被験者を約130人集め、8日間にわたって研究が行われました。
この論文において、集められた被験者に対して、睡眠時間と仕事への集中度の相関を取っていくわけですが、睡眠時間は計測し図っていきます。
そして「集中度」に関しては、心理学用語で「認知的干渉」の度合いを測定していきました。
認知的干渉というのは、注意がそれてしまった状態を意味していて、認知的干渉が上がれば、1つのことに集中していない状態を指しますので、「集中力が低下している」という風に考えられるわけです。
この認知的干渉をどう図っていくのかというと、サウスフロリダ大学は仕事を行っている被験者に「仕事以外のことが頭の中に浮かんだら、チェックをしてください」と指示し、カウントしてもらいました。
そうすることで、仕事をしているビジネスマンが「どれぐらい認知的干渉が上がっているか」を測定していったわけです。
つまり、
- 睡眠時間の計測
- 認知的干渉の測定
この2つを行うことで、寝不足と集中力の低下はどれぐらい影響があるのか、ということを調べていったわけですね。
その結果わかったのは、「わずか16分いつもより寝ていないだけで、認知的干渉のスコアが1上がる」ことが判明しました。
ちなみに言っておくと認知的干渉のスコアが1上がるだけでも、かなり集中力が欠如している状態で、注意散漫な状態を意味しています。
なので、「今日はいつもより1時間早めに起きなきゃ」だとか、「今日は昨日より30分寝れなかった」という場合は、いづれも4ポイントと2ポイント認知的干渉のスコアが上がっているので、集中力が低下してることが推測できます。
つまり、寝不足がもたらす集中力低下のレベルは僕らが思っているよりもかなり影響が大きく、一言でいうなら「寝不足はヤバイ」っていうことが、このサウスフロリダ大学の研究により明らかになった、ということなんですね。
注意散漫を正し、集中力を上げる方法
では、寝不足になってしまい、集中力が下がってしまった場合はどう対処すればいいのか。
注意散漫を正し、その集中力をなるべく高める方法を解説しておくと。
まず1つ目に考えられるのは、「昼寝」の導入です。
上記の記事でも詳しく解説していますが、ペンシルべニア大学の研究などにより、昼寝のその効果が報告されています。
その効果はかなり高く、集中力だけにとどまらず、
- 空間把握
- 認知能力
- 記憶力
- 言語能力
これらにも影響を与えるといわれているので、10~30分程度でもいいので、その日寝不足なのであれば、昼寝を導入するのがオススメです。
また、昼寝と同時に知っておきたいテクニックとしては「コーヒーナップ」というテクニックがあります。
これは上記記事でも詳しく解説していますが、疲労物質であるアデノシンがリセプターに貼るのを阻止し、コーヒーを飲むことで代わりにカフェインがリセプターに入ります。
そのことにより疲れを感じにくく、より疲労が取れることが報告されているので、昼寝と合わせてコーヒーナップを導入するのが良いのかなと思います。
あと、コーヒーナップのように、睡眠と合わせてカフェインを摂取するのならいいのですが、「寝不足だからコーヒーやエナジードリンクを飲もう」という風に考える人がいます。
ただ、上記記事でも詳しく解説していている通り、実はカフェインを摂取してもさほど効果は高くありません。
それよりも「運動」をしたほうが、寝不足を解消し、高い集中力をもたらしてくれることが分かっているので、運動もかなりおすすめできます。
「仕事中に運動はできない」と考える人もいるかもしれませんが、階段を上り下りするだけでも十分な運動ですし、会社の外に出て散歩をするだけでも寝不足に効果がある運動が可能です。
ポイントになるのは、なるべく「心拍数を上げる」のがポイントなので、心肺機能を高めるような運動をしてみてください。
やっぱり手軽にでき、心臓をバクバクさせるような運動は「階段の上り下り」や「その場でスクワット」などが効果的なので、ぜひ取り入れてみるといいと思います。
まとめ
少し長くなったので最後にまとめておくと。
寝不足がもたらす集中力への影響は皆が思っているより大きい。
睡眠不足となると、注意散漫のレベルが高まり、認知的干渉が上がる。
認知的干渉が上がると、注意が様々な個所に向いてしまうため、必然的に集中力も低下する。
そのため、睡眠不足により一層注意を払う必要がある。
もし仮に寝不足な状態になってしまったのなら、
- 昼寝
- コーヒーナップ
- 運動
これらを用いて対処するのがオススメ。
まとめるとこんな感じですね。
ただやっぱり「睡眠をきちんととる」というのに勝るものはないので、睡眠の質を高めるということは意識しておいた方が良いですね。
寝不足なのに日中にどうこうするというのには限度がありますし。
そして睡眠の質を上げるためには「体内温度」が重要になってきますので、参考となる記事を張って締めようと思います。
ぜひ参考にどうぞ。