今回はタイトルにある通り。
「精神的な疲れ」に関して、面白いことを知ったので、それをシェアしておこうと思います。
まず先に結論から伝えておくと。
タイトルにも書きましたが、精神的な疲れを感じると、僕ら人間は約15%も早く限界を感じて諦めてしまう傾向にあることが判明しました。
なので、精神的な疲労を感じた場合は、適切な対応をする必要があるということ。
今回はそのことに関して解説していこうと思います。
頭を使い精神的な疲れを引き起こした結果
まずは根拠から。
これは2018年にウェールズ大学が行った研究がもとになっていて。
この論文では、プロのサイクリストを16人集めて、研究が行われました。
サイクリストというのは、要するに競輪選手のようなものをイメージしてもらえればいいかと思いますが、自転車をこぐプロを集めたのが今回の研究で。
まず被験者として集められたサイクリストを2つのグループに分けていきます。
- 90分間頭を使ってもらうタスク
- 90分間ドキュメンタリーを見てもらうタスク
この2つのタスクをしてもらう人たちに分けていきました。
頭を使うタスクに関してはイメージつきやすいと思いますが、ドキュメンタリーは自然に関するもので、要するに「頭を使うグループと頭を使わないグループ」に分けたのが、今回の研究ということですね。
そして頭を使うグループというのは、いわゆる「精神的な疲れ」を引き起こしてもらうために分けられたグループで。
精神的な疲れが体にどういった影響をもたらすのか?ということを調べていったのが今回のウェールズ大学の研究だということでした。
それぞれのタスクをこなしてもらったうえで、サイクリストの被験者に自転車をこいでもらい、「どれぐらい早く限界が訪れるのか?」を測定していきました。
イメージしてもらいやすいのは、ジムにあるサイクリングマシーンが分かりやすいと思いますが、サイクリングマシーンで限界まで漕いでもらい「精神的な疲れを抱えた人とそうじゃない人の限界の違い」を測定していきました。
その結果判明したのは、「90分間頭を使ったグループは、単なるドキュメンタリー動画を見たグループよりも、平均して約15%も早く限界を感じ諦めた」ということが判明しました。
この15%もの限界というのは、およそ35センチのボックスにジャンプして上り下りを100回連続でするほどの値といわれていて。
精神的な疲労が、相当「体の限界」にも影響しているということが判明しました。
つまりこの研究によりわかったことというのは、精神的な疲れ(頭を使う仕事やタスク)を抱えると、やる気やモチベーションが低下し、体にも影響を与える、ということが、今回のウェールズ大学の研究により判明した、ということでした。
見過ごしがちな精神的な疲労
ここでピックアップされた「精神的な疲労」。
実は「スタンフォード式!疲れない体」でも取り上げられていることで、科学者の中ではかなり重要視されているポイントだったりします。
上記記事で解説レビューした「スタンフォード式!疲れない体」は、かなり詳しく「疲労」に関して伝えているので、気になる人は読んでみてほしいのですが、簡単に言えば「疲労には2種類ある」という風に語られます。
それが
- 筋肉的な疲労
- 神経的な疲労
この2つで。
筋肉的な疲労がいわゆる「体の疲れ」であるなら、神経的な疲れは「精神的な疲れ」を意味します。
そして多くの人が「疲労」と考えると「筋肉疲労」をイメージしますが、ほとんど「神経的な疲労」であるケースが大半です。
現代の社会人やサラリーマン環境では、まさにこの精神疲労が萬栄しているのが現状です。
要するにかなり見過ごされている概念なんですね。
そのうえで大切なのは、「神経疲労」と「筋肉疲労」とでは、改善に対するアプローチが変わってくる、ということ。
今回のウェールズ大学の研究もまさにそのことを証明する実験をしていたわけです。
プロといえるアスリートであっても、精神的な疲れを感じると、肉体的なパフォーマンスが低下し、早く限界を迎えてしまう。
だからこそ、精神的な疲れや頭を使う仕事をしたのであれば、適切な対応やそれに応じた休息を取り入れる必要があるわけです。
精神的な疲れを取る3つの方法
実際に肉体的な疲れを癒すのには、体を休めたり、横になったり、マッサージをしたりといろいろな対応が浮かびますが、精神的な疲れへの対応は少し異なってきます。
こちらも結論から伝えると、精神的な疲れを癒すために効果的だとされているのが、
- 軽い運動
- 瞑想
- 呼吸
これらが効果的だということが分かっています。
順々に見ていくと。
軽い運動
軽い運動というのは、ウォーキングや散歩などの類いで、20分ほどの有酸素運動が精神的な疲れを取るのに効果的だということが分かっています。
なので、デスクワークや知的労働など頭を使う仕事をしている人は、ぜひ散歩やウォーキングなど軽めの運動を取り入れることをお勧めします。
またウェールズ大学の研究であった通り、「90分のタスク」であっても、疲労は蓄積し肉体的なパフォーマンスは低下します。
なので、こまめに運動するのが効果的で、「90分作業をしたら、ちょっと散歩に出る」というように運動する癖をつけましょう。
瞑想
次の瞑想ですが、これはいわゆる「何も考えない」ということが重要なポイントで。
頭を使う仕事をした後、休憩をとる人がいますが、その休憩の中でスマホを触ったりしてしまう人がほとんどでしょう。
上記記事でも解説していますが、実はスマホなどを触ったりしていると、精神的な疲れを癒すことはできません。
なぜなら、スマホなどを触ることにより、その瞬間も「脳は働いている」からです。
なので、「何もしない」ということをすることによって、本当の意味で「脳への休息」を上げる必要があるんですね。
それに効果的なのが「瞑想」ということです。
この瞑想に関しては、「頭をからっぽにするレッスン」なんかがおすすめなので、気になる人は一度読んでみるといいと思います。
呼吸
そして3つ目の呼吸。
これは先ほども紹介した「スタンフォード式!疲れない体」で取り上げられていることで、IAP呼吸法として紹介されているものです。
具体的には、「スタンフォード式!疲れない体」を読んでみてほしいのですが、下記のレビュー記事でもIAP呼吸法に関して詳しく解説しているので、是非一読してみてください。
このIAP呼吸法によっても精神疲労を取り除くことが出来ると明言されています。
まとめ
ちょっと長くなったので、最後にまとめておくと。
疲労には2種類存在していて。
筋肉疲労と神経疲労の2種類がある。
神経疲労がたまると、肉体的なパフォーマンスを15%も低下させ、より早く限界を感じるようになる。
そのため、神経疲労に適した休息や休憩を取り入れる必要があり、効果的なのは以下の3つ
- 軽い運動
- 瞑想
- 呼吸
まとめるとこんな感じですね。
ぜひ参考にどうぞ。