本音レビュー「なんか勝手に人生がよくなる やめることリスト」を読んだ感想。

今回はタイトルにある通り。

本田晃一氏が書いた「なんか勝手に人生が良くなるやめることリスト」を読んだので、まだ読んでいない人のために、ざっくりと要約していきながら、その感想をレビューしていこうと思います。

さきにこの本の感想を伝えておくと、現代病や繊細さんに代表されるような「人生が生きづらいと感じる人」にとっては少し心が楽になる「優しい本」ではあるものの、具体的に体現するのは「ムズカシイ」と感じる可能性があって、「何をすれば良いのか」というアクションには結びづらいのかなと感じたのが正直な感想です。

本の内容自体はまったく難しくなく、おそらく中学生でも理解できる内容ですが、こうした「思考ぐせ」というのは一長一短では治らないもの。

なので、こうした思考の癖を矯正する本には、もっと具体的なアクションとともにロードマップが必要かなぁと思いましたね。

やることよりやめるべきことに注目する

では早速、この「なんか勝手に人生が良くなるやめることリスト」をざっくりと要約していこうと思いますが、この本の冒頭に描かれるのが「やるよりやめること」の重要性の部分です。

多くの人は「自分を変えたい」と思った際に、どうしたって「何かを始める」というふうに舵を切りがち。

だけど、新しくやることを決めるよりも「やめる」方が、断然楽で効果的、というふうに冒頭では描かれます。

この「やるよりやめる」ということに関しては、エッセンシャル思考という本でも同様に重要視されています。

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またある有名な軍略家なんかも同じことをいっていて「戦略とはやるべきことを明確にするのではなく、やらないことを明確にすることが本当の戦略だ」というふうに明言しています。

そのほかにもランチェスター戦略なんかでも、「弱者が勝つためにはやることよりやらないことを明確化すべき」というふうに言われています。

これらを総じてみても、やはり「個人」という小さい枠や法人単位ではなく「人」においても「やることよりもやらないことを決める」ということが重要だということがわかるわけです。

やらないことリスト

その上で「何をやめたら良いのか」ということが気になる部分ですが、この「なんか勝手に人生が良くなるやめることリスト」ではメインとして「思考の癖」を矯正することがメインテーマになっています。

具体的に解説するため、少しピックアップしていくと。

自分を責めれば許される教をやめる

まずこの本の帯にもピックアップされている「自分を責めれば許される教」問いいうものをやめることの重要性が描かれます。

この自分を責めれば許されると思い込んでいる人は、この日本にも多く、数多くの人がこの宗教?の信者であることが描かれます。

「失敗したら叩かれる」「ミスしたら炎上」

現在の社会でも芸能人や有名人なんかが、こうした被害にあっていますし、顕著にみて取れる現象かと思います。

その上で、この本で描かれるのは「自責と反省とを区別すること」が描かれていて。

要するに自責というのは「自分を責める」ということであり、一方で「反省」というのは、失敗から教訓を得たり、次に失敗したいように学んだりする行為のこと。

自分のことを責めれば許される=自責をするのではなく、失敗したらその失敗から学ぶという「反省」が重要であると描かれます。

自責と反省という似たような言葉であっても、全く意味は異なり、大切なのは「自責ではなく反省」ということで「自分を責めれば許される教をやめること」としてリストに名を連ねています。

(自分をいくら責めても自体は好転しないし、前に進まないですからね)

やりたくないことを続けるのはやめる

続いてピックアップされる「やめることリスト」は「やりたくないこと」が描かれます。

この「やりたくないことは続けるな」という章について、この本の例題として筆者である本田晃一氏の体験が描かれていて。

その体験というのは、本田氏が仕事をしている際「営業の仕事は好きで楽しいが、エクセル入力などの業務作業は苦手だった」というふうに語られます。

「嫌なことを皆が辞めたら社会は回らないのではないか?」

そう思う人もいるかもしれませんが、この本では「誰かのやりたくないことは、誰かのやりたいこと」と伝え、この「エクセルなどの事務作業」も同じ会社内において「営業は苦手だが、事務作業は得意」という人にお願いしたそう。

そうすることによって、自分は好きな営業の仕事に取り組め、営業が苦手な人は好きなエクセルなどの事務作業に取り組めるので、作業効率が高まり、生産性が上がった、とこの本では描かれます。

なので、やりたくないことは無理して続けるという根性論を捨てて、好きなことやワクワクすることにフォーカスを合わせることが大切だ、と本田晃一氏は伝えているわけですね。

自分のせいだと思い込むことをやめる

そして次にやめることリストは「自分のせいだと思い込む」というのをやめること。

その典型例としてこの本でも紹介されているのは「逃げる」という行為。

逃げるという行為は多くの人が「悪だ」と感じ、失敗したり逃げたりしたら「自分のせいだ」と自責の念を抱く人も多いと思います。

ただ、この本では「全く悪くない」と結論づけていて、スズメバチの話が紹介されています。

例えば、あなたがキャンプに行ったとき、近くにスズメバチの巣があれば、その場から逃げるでしょう。

その逃げたことを「悪い」と思う人はいますか?

おそらくいないと思います。ですから、逃げるのは全く悪いことではなく、逃げたことを自分のせいと思い込むのは間違っている、とこの本では紹介されるんですね。

これも一番初めに伝えた「自責と反省」に近い話ですが、自分のせいにするということをやめるべき、というふうにこの本では描かれます。

感想レビュー:この本を読んで人生変わる人0人説

とまあこんな感じで、実生活においてストレスを感じるシーンや生きづらさを感じる場面などにおいて、心の持ち用や考え方を伝え「やめるべきこと」をリストとして描き、この本では伝えています。

文章自体も読みやすく、内容的につまずく部分はおそらくないでしょう。

今回で全てを紹介し切ることはできないので、気になる部分があれば、ぜひ買ってみて読んでください。

んで。

最後に、ここから僕が読んだ感想やレビューをしていこうと思います。

この本を読んだ率直な感想は冒頭にも伝えた通りで「ムズカシイ」というのが、僕なりの感想でした。

まあこれが自己啓発の分類で、好きか嫌いかっていう感情論は置いておいて、そもそもロードマップや具体的なアクションがないので、実践しようにもしづらいだろうっていうのがあるんですね。

これは一度調べてみるとわかりやすいんですが、思考の癖ってそう簡単に矯正できるもんじゃない。

ましてや「知識」としてのインプットは、定着率は最悪で、「身体的であること」が習慣化として定着しやすいのは、有名な話です。

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ウィスコンシン大学の研究でもそのことは証明されていて。

やっぱり僕ら人間は体を動かした方が理解しやすい上、習慣として身につきやすい。

何が言いたいのかっていうと、思考の癖っていうのは長年の積み重ねだからこそ、定着率の低い「知識」として認識しただけじゃ、そう簡単に変えられない、ってことです。

もっと本気で変えたいのであれば、「やめることリスト」としてやめる作業を身体的に体を使って動かした上で、時間をかけて思考を矯正してあげないと、なかなか変われない、ってことなんですね。

だから、内容は理解できるけど、いざ実際に「やめることができるか否か」は別問題である、ってことです。

性格を変えるって難しいし、ネガティブな人がいきなりポジティブにはなれないでしょう?

その感覚。

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今回はタイトルにある通り。 自分の嫌な性格を変えたい、っていう人に対して、よくあるアドバイスで「行動を先行させる」ってなアドバイスを聞くことがありますが、あれがあながち間違いじゃないってことが心理学的にも証明されていたので、それをシェアし...

でも性格って、上記のノートルダム大学の研究にある通り、頑張れば変えられることもわかってる。

そのポイントは「身体的である=行動に移すこと」であって、「知ったから次の日から変えられるわけじゃない」っていうことが、僕が一番に言いたいこと。

だからこそ、この「なんか勝手に人生が良くなる やめることリスト」は、アクションプランやロードマップがあれば、もっと良いのになぁって思ったわけです。

おそらく僕の予想としては「読んで満足するが、数日立っても現状は変わっていない」という読者がほとんどなんじゃないかなって思います。

(まあそれはこの本だけに言えることじゃないですけどね)

読み物としては面白いので、気になる人はチェックしてみてください。

また本気で変えたいのであれば、このやめることリストをヒントにして、より専門的な本を参考にするのをお勧めします。