今回はタイトルにある通り。
「ストレス」に対して、面白いことを知ったので、それをシェアしておこうと思います。
まずは結論から。
タイトルにある、「ストレスが溜まっている」と感じたら、絶対に「筋トレ」をしてください。
筋トレとは言わず運動でもいいので、体を動かしてみてください。
筋トレや運動をすることにより、ストレスが軽減され、うつ病のリスクが下がる、ということが分かっています。
ストレスが溜まってきたと感じたら筋トレをすべき
まずは根拠から。
これまで様々な研究を紹介してきましたが、その中でも多くの研究で「筋トレがメンタルには効果的」という論文を紹介しました。
もう科学界の中では当たり前の定説となり、「運動をしないのは鬱になる薬を飲むようなもの」と言い切る学者もいるぐらいです。
この結論部分に変わりはありませんが、今回紹介する研究は少し変わっていて。
マウスを使った研究になります。
これはセルという科学雑誌に掲載されていた研究がもとになっていて。
この研究では遺伝子操作したマウスと普通のマウスを使い、実験が行われました。
遺伝子操作されたマウスというのは、「PGC-1A1」というものを増やしたマウスで。
このPGC-1A1というのは、いわゆる筋トレをしたときに体内で作られるたんぱく質の一種です。
この「筋トレしたマウス」と「普通のマウス」とを集め、ストロボでカチカチと光を当てたり、大きな音を与えたり、様々なストレスを感じる行為を行っていきました。
要するに、マウスに対して「筋トレして」とお願いすることはできないので、遺伝子操作によって「筋トレしたような状態」を作り出すために遺伝子操作を行ったということですね。
そして筋トレしたマウスとそうじゃないマウス両方にストレス状態にさせ、どういった違いが生まれるのか、といったことを調べたのがこの研究だということ。
その結果わかったのは、筋トレした状態の遺伝子操作をされたマウスのほうが、普通のマウスよりもうつ病のリスクが低く、メンタルなど強い傾向にあることが判明しました。
当然これはマウス実験なので、そのまま人間に適応するかはわかりません。
ただ、これまでマウス実験で立証された研究が、人間に適応していったケースは何度もなくあるうえ、当然人間の中でもこのPGC-1A1というものはあるため、「筋トレ」によってストレスを低減させることはかなり期待できる結果となりました。
理由
ではなぜ、筋トレをするとストレスが低減されるのか。
これに関しては、「筋トレが最高のソリューションである」の中でも細かく語られています。
ここではセロトニンやアドレナリンなどの脳内ホルモンが筋トレによって、分泌されポジティブになったり、モチベーションが高まったりなどの影響でストレスへの体制を付けたことが語られます。
もちろんこれらの影響も筋トレにはあるわけですが、ただ今回の研究では少し経路が違って。
いわゆる「脳内のデトックス」が影響しているとされています。
要するに筋トレをすることにより放出される、「PGC-1A1」というたんぱく質が、ストレスを低減させ、脳内がリフレッシュされるということがこの研究では示唆されているわけです。
実際にマウスは「筋トレ」をしたわけではなく、遺伝子操作によってPGC-1A1がもたらされたわけで。
筋トレをせずにもうつ病の症状が低減されたことが報告されているので、僕ら人間において、そして遺伝子操作をせずにストレスに耐性をつけるには、やはり「筋トレにおけるPGC-1A1」が効果的、といえるわけですね。
まあ、効果的にはおんなじなんですが、順序が違う感じ。
ここら辺がこの研究の結構新しく、面白いところ。
また、「スタンフォード式疲れない体」という本の中にも、同様に筋トレや運動が推奨されています。
この本の中では、「疲れ」というのは2種類存在し、肉体的疲労と精神的疲労の2種類があるとしていて。
現代人においての「疲れ」というのは、そのほとんどが「精神的な疲労」であることもわかっています。
そのうえで、運動をすることにより、脳は一時的に「思考停止」に至ります。
筋トレに集中していたり、ランニングしている最中は、無我夢中で何も考えていませんよね。
この「何も考えない状態」こそが、脳を休ませているまさにその時で。
脳を休ませてあげることが、精神的な疲労を取り除くのに効果的である、ということが語られます。
これがいわゆる「デトックス」の効果を引き起こし、ストレスを和らげてくれるのに一役買っているわけですね。
また上記記事でも紹介していますが、やはりマクマスター大学などの研究を見てみても、やはり幸福になるため(幸福だと感じる)には、筋トレが効果的である、という研究が出ています。
総じてみてみても「筋トレや運動」における効果は、もう疑いようがないぐらい僕ら人間は「体を動かす生き物」だということですね。
さらにストレスを和らげる方法
ストレスに対して筋トレや運動が効果的ということが分かったうえで、さらにストレス対策を紹介しておくと。
まずきちんとしておいた方がいいのは「睡眠」です。
上記記事でも解説していますが、睡眠不足が続くとストレスは30%も高まることが分かっています。
裏を返すと、睡眠不足を取り除くだけでも、かなりの割合のストレスを低減させることができるということ。
なので、「睡眠」はきちんととることがストレスがたまってきたときの対策につながる、ということですね。
睡眠に関しては、下記記事を参考にしてもらえるとかなりわかりやすく対策ができると思いますので、参考にどうぞ。
あとは「ストレスに対するとらえ方」によって、放出される脳内ホルモンが変わってくるということが判明しています。
詳しくこの記事で解説していますが、同じストレスであってもそのとらえ方によって、生産性や集中力、GDPまでもが変化している、ということが報告されているので、「ストレスのとらえ方」を今一度考察してみるのがおすすめ。
例えば残業時間が長く、自由な時間が取れないことがストレスの要因だったとしたら、「将来楽をするために今頑張っている」ととらえなおしてもいいし。
上司からガミガミ言われるのストレスなのであれば、「この上司は奥さんとうまくいっていないんだろうなぁ」と、上司の内情を慰めてもいい。
はたまた「ストレス自体」に対しても、「ストレスは人間が生きぬくためのサイレン」として必要不可欠なもの、と再定義してもいい。
それだけでストレス対策としては効果的です。
あと最後に紹介するのは「小さな親切」
これをするだけで、溜まったストレスがかなり低減されることが判明しています。
そもそも僕ら人間は自然界を一人で生き抜けるほど強い存在ではありません。
そのため「仲間と手を取り合って生き抜く」ことを余儀なくされました。
そのためなのか、「他人に親切にする」ことにより、幸福になるシステムに出来上がっていきました。
これだけ聞くとスピリチュアルなにおいを感じざるを得ないわけですが、実際に科学的にも証明された事実です。
僕ら人間は「他人に対して親切にする」ことで、自分自身のストレスが和らぐことが分かっています。
しかもそれは「大小関係なく」訪れます。
だから、見知らぬ人へ道を教えるのでもいいし、コンビニ定員さんに「ありがとう」と言葉をかけるだけでも、ストレス対策につながるわけです。
まとめ
少し長くなってしまったので、最後にまとめておくと。
溜まったストレスを解消させるためには「筋トレや運動」が効果的。
その根拠は、マウス実験において、筋トレをする際に放出される「PGC-1A1」を遺伝子操作によって増やしたマウスは、様々なストレス環境にさらされてもうつ病のリスクが減少していることが確認されたため。
筋トレによってストレスが低減していた理由は、数あるが、今回の研究においては「脳のデトックス効果」が期待されている。
また、筋トレ以外にも
- 睡眠をきちんととる
- ストレスへの捉え方を変える
- 親切をする
これらのことを合わせてすることで、さらにストレスへの対策につながる。
まとめるとこんな感じですね。
ぜひ参考にどうぞ。