今回はタイトルにあるとおり。
「表情フィードバック仮説」に関して、面白いことを知ったので、それをシェアしておこうと思います。
表情フィードバック仮説って何?って思っている人もいるかもしれませんが、簡単に言えば「笑顔になると幸せになる」っていうあれです。
よく言いません?
落ち込んだときや悲しい時は、笑うと立ち直れるよ!って。
あれが科学的には表情フィードバック仮説と言われているわけです。
んでここで気になるのが「仮説」とついている点。
そうなんです。
あれってあくまで仮説にしか過ぎず、科学的に立証されている話じゃないんですね。
むしろ最近では「否定的」である意見が多くあって。
「ほとんど効果がない」という風に言われているものだったりします。
前段階が長くなりましたが、悲しいときや落ち込んだ時に無理にでも笑えば効果があるのか?と言われれば、結論から言えば「効果がない」と言われています。
無理やり笑っても効果はない
まずは根拠から。
これは過去に「笑うと幸せになるのか」という表情フィードバック仮説に関して調べた論文138件をメタ分析した研究が元になっていて。
メタ分析というのは、わかりやすく言えば、「過去の論文を集めて、今一度解析する分析」と思ってもらえればここでは良いかと思います。
そうして138件の論文を、今一度調べて行ったわけですが、ここでわかったのは「笑うと幸せになる」ということに関して、やはり効果はほとんど確認できず。
ポイントで言えば、0.1ほどしか確認できず。
表情フィードバック仮説では、幸せになれることは確認できませんでした。
また別の研究では。
世界中の19の研究所において、同様の表情フィードバック仮説に関して研究していきましたが、4つの研究所では全く効果が確認できず。
9つの研究所では、ほんのわずかしか効果が見られなかった。という論文が出ています。
これらの研究を見てみても、やはり「表情フィードバック仮説=笑うと幸せになる」ということが否定され、効果が見られないケースがほとんどでした。
それでも笑う人は幸せになる
んで。
ここで1つ定説として上がっている論理が、オリバー教授なども訴えている「笑うと幸せになる」ということ。
なんだか矛盾しているように感じますが、これは様々な文献を見てみても「笑っている人ほど幸せになっている割合が高い」ということが証明されています。
どういうことかというと。
上記で解説した「表情フィードバック仮説」というのは、前提として「無理やり笑う」という点でした。
ただ。
無理やり笑ったとしても、落ち込んでいる状態や悲しんでいる状態が緩和されることはなく。
ほとんど効果が確認されなかった。
ただ一方で。
オリバー教授などが訴えている「笑うと幸せになる」というのは、無理やり笑うのではなく。
自然と笑っている状況のことを指しているため、笑顔でいることは幸せに繋がる。ということなんですね。
このことを証明する面白い研究をしている人がいて。
それは神経科学者のロバート教授が行なっている研究では、「人が面白いと感じる言葉は何か?」
ということを研究しています。
これは何も主観的に面白いと感じることを分析しているわけでもなんでもなく。
単語や言葉を発せられたときの、脳の状態をMRIなどできちんと観察し、客観的に「面白い」と感じている言葉や単語を研究しているということなんですね。
その研究でわかったことは、人が面白いと科学的に感じる言葉というのは、
- わかっています
- お会いできてよかったです
- また会いましょう
これらの言葉が上位を占めることがわかりました。
これらの言葉は一見すると、全く笑える言葉でもないですし、普通の日常会話です。
でもこれらの研究で1つ見えるゴールがあるんですね。
僕らが求めているのは、笑い合える人間関係である
その求めているゴールというのは何かというと。
僕らが求めているのは、笑い合える人間関係ということなんですね。
その証拠に。
今一度先ほどの科学的にわかった面白い言葉を見ていくと。
- わかっています
- お会いできてよかったです
- また会いましょう
これらは全て「コミュニケーション」の言葉であることがわかります。
そしてそれと同時に。
相手への感謝を伝えている言葉であることがわかります。
ということは、日常的に笑い合える人間関係を構築していくことに、僕らは面白みを感じるようにできていること。
そしてオリバー教授のいう「笑うと幸せになる」というのは、このことを指しているということなんですね。
少し散らばってしまった論点があるので、まとめていくと。
ムリに笑うことが僕らに影響をもたらすことは特になく。
自然体で笑顔で入れる「人間関係」を僕らは求めている。
このことがハーバード大学の研究などからも言われていて。
僕らの幸福度を決めるのは、地位やお金などではなく「人間関係である」という研究が出ていたりします。
ですから、ムリに笑う一時的な表情フィードバック仮説を用いるのではなく。
日常的に笑い合える、共感できる友人を探すべきと言えるわけです。
人間関係が良好になると、ついてくるメリット
ここまでで「ムリに笑う必要はなく、笑いたい時に笑って、笑い合える友人関係を気づく」ことが重要であることがわかったと思います。
ただこれだけじゃなく。
人間関係が良好になると、様々なメリットがついてきます。
例えばこの記事でも紹介していますが、モントリオール大学の研究なんかでは、「お金の稼ぎやすい性格」としても人間関係の重要性を証明していますし。
この記事でも紹介しているとおりで。
社交的な人の方が成功しやすいこともわかっています。
この記事でも紹介しているとおりで。
他人へ親切にすることで「変なバイアス」が取り除けることもわかっています。
そして同時に。
この記事でも紹介していますが、モチベーションが高まることもわかっています。
- 年収
- バイアス
- モチベーション
ここら辺にも多大な影響をもたらしてることがわかってくると思います。
健全な人間関係を構築する方法
ではここで重要になってくるのが、「人間関係の構築法」ですが、基本的には「仕事上の付き合い」では、あまり良い人間関係を作ることはできません。
この記事で書いているとおりですね。
その上でやはり「見返り」を求めない方が、人間関係をうまく構築することができるとわかっています。
ですから、なるべく見返りを求めない人間関係を構築することが重要になってきます。
その上で。
もし仮に「今の職場は人間関係が悪い」と思っている人は、下記記事を読んでみてください。
4週間で人間関係を改善する方法を解説しています。
この記事でも書いている「スマホ断食」に関しても、かなり効果があると思いますね。
あと、睡眠はきちんととった方がいいです。
この記事でも書いてますが、睡眠不足に陥ると僕らは相手の表情を読み取れません。
また攻撃的になることがわかっています。
ですので、きちんと睡眠はとるようにしましょう。
最後に
色々と応用方法を解説してきましたが、今回この記事で一番伝えたいのは、これ。
「無理して笑う必要はない」ということ。
そして「健全な人間関係が僕らを救ってくれる」ということ。
その上で自然に笑顔になれるなら、それに越したことはない。
これが今日一番伝えたかったことです。
今一度人間関係の重要性に気付いてもらえたら嬉しいですね。
では。