今回はタイトルにある通り。
「複利で伸びる1つの習慣」を読んだので、まだ読んでいない人のためにわかりやすく要約し解説していきながら、最後にこの本の感想とレビューをしていこうと思います。
結論:習慣を作り出すための方法
まずこの「複利で伸びる1つの習慣」の中にある結論部分。
料理で言うメインディッシュをまず初めに伝えておくと。
「習慣を生み出す4つの方法」が出てきます。
この4つの方法をうまく駆使することによって、習慣をコントロールすることができ、なりたい自分になることができる、とこの本では語られる。
その4つの方法っていうのが、
- はっきりさせること
- メリットを明確にすること
- 簡単にすること
- 記録をつけること
この4つが挙げられていて。
この4つはそれぞれ、科学的なエビデンスににもとづいて語られています。
もちろんこれ以外にもこの本では細かな説明とかがなされるんだけど、「習慣化する方法は?」と端的に聞かれたら、この4つを知っておくだけで有益で。
この4つのいづれかに気になる文言があれば、実際に手にとって読んでみても良いかもしれない。
習慣の重要性
では早速。
この「複利で伸びる1つの習慣」の中身に入っていくと。
まず語られるのは「習慣の重要性」です。
まあ、この本を手に取っている時点で、習慣における重要性っていうの理解しているとは思うんですが、当然これから学ぶことが「どれほどのメリットをもたらすのか」
ここを知っておいて損はない上、やるべきことが明確になるので、結構冒頭は読んでいて楽しいスペースです。
その上で。
習慣の重要性を改めて伝えておくと。
人間の行動の約70%は習慣から生まれている、ということが言われています。
朝起きてシャワーに浴びて会社に向かう。
会社に行ってから業務をして、お昼ご飯を食べる。
午後も仕事をして、同じ時間に電車に乗り、帰路へ。
こうして1日が過ぎていくわけですが、ほとんど全てが「習慣」によって生み出されています。
そのロジックは、脳が「決められた行動」をすることによって、省エネでの活動を求めているため。
習慣で作られた行動は、いちいち考える必要がないので、脳にとっては都合がいいわけです。
だからこそ、裏を返すと、「習慣を操ることができれば行動全てを変えることができる」ということ。
そしてもっと言えば、「習慣を変えることができれば、人生を変えることができる」というところに直結するわけです。
なぜなら、行動こそが人生を変えるために最も重要なことであり、人の行動の7割が習慣であるから。
「人生を変える」
それほど大きな力を持ち、大きな影響を持つのが、この「習慣」というものなんですね。
逆に「1日が早い」「1年があっと言う間」という人がいると思いますが、それは科学的に「新しいことをしていない」という習慣のマンネリが引き起こしていると言う研究が存在します。
上記記事に詳しく解説していますが、デューク大学の研究で証明されており、「毎日が同じルーティン」になることで、1日に刺激がなくなり、惰性で過ごすため1日が早く過ぎ去る、と言うことを示唆しています。
それほど習慣の力は強く、行動様式を変え、人生を変えるまでも影響がある反面、ほとんどの人が意識せず「マンネリ化」した習慣を送っているというのが現状だということ。
つまり、「習慣を変える方法」を身につけてしまえば、大半の出来事は変えることが「楽に」できる、ということ。
それほど力を持っているのが「習慣」だと言うことなんですね。
意志力には決して頼ってはいけない
よくいるのは「意志の力で、物事や人生を変える」と言う人がいますが、実は意志力は継続性がなく、効果が弱いことがわかっています。
それは上記研究で証明された事実です。
ですから、知っている人は「意志力」に頼ることなく、習慣を変えようとします。
多くの人が
- 明日からダイエットする
- 明日から筋トレをする
- 明日から勉強をする
そうやって意思決定しますが、大半の人がうまくいかないのは「意志力」に頼ろうとするため。
でもそうではなく。
習慣に落とし込むことが、意志力に頼ることなく、簡単に継続できることを成功者は知っているので、「習慣化の方法」に重きを置いているわけです。
習慣にすれば、歯磨きをすることや、毎日お風呂に入るが如く「楽に継続する」ことができるため、意志力を必要としない。
この「楽に」と言うのがポイントで。
神経をすり減らし、頑張っている状態外資力に頼り継続させる方法ならば、習慣というのは「楽に当たり前に行っている状態」。
何度もいうように、だからこそ「習慣」が大切なんですね。
習慣化する4つの方法
とまあ、習慣化によるメリットを分厚めに解説してきたわけですが、どうすれば一体「習慣を身につけること」ができるのか。
この本のメインディッシュの部分を解説していくと。
習慣化する方法は冒頭に挙げた4つの方法が効果的である、と数々のエビデンスをもとに解説されています。
- はっきりさせること
- メリットを明確にすること
- 簡単にすること
- 記録をつけること
1つ1つ見ていくと。
はっきりさせること
はっきりさせることというのは、具体的に
- いつ
- どこで
- 何を
というように、やるべきことを明確にはっきりさせることを指します。
脳というのは曖昧で。
具体的にやるべきことが、場所と一緒に明確になっていないと、やる気が起こらないようになっています。
だからこそ、「いつどこでなにを」と明確にすることが重要で、はっきりさせることが習慣化において重要だと、この本では語られています。
実際にこれは習慣化として最も強力とされている「イフゼンルール」というものがあり、全く同じことが言われています。
イフゼンルールは上記で詳しく解説していますが、簡単に言えば「〇〇がしたら、〇〇をする」とルール化することを意味していて。
- ご飯を食べたらウォーキングをする
- 8時になったらお風呂に入る
というように、「AをしたらBをする」というルールを作ることが、行動を促す際に効果的だというものです。
これもひとえに「はっきりさせる」ということの1つの方法であり、脳が「曖昧なものが嫌い」という習性をうまく利用したもの。
だからこそ、何かを習慣にしたい場合は「いつどこで何をすべきか」ということを明確にすることが大切だ、ということなんですね。
メリットを明確にすること
続いて「メリットを明確にすること」
これが重要だとされています。
というのも、脳というのは「それがどんな意味をもたらすのか」ということが明確になっていないと、モチベーションが湧いてこない性質があります。
例えば、「積読(つんどく)」という言葉がありますが、それがまさしくこの例を象徴していて。
積読というのは、本を買ったは良いが、あまり読まずに本棚においている状態を指しますが、「本を買った」ことは、初めは「興味があった」ということなわけです。
じゃないと、お金を出してまで買わないですからね。
ただ、徐々に興味が無くなって行ったため、その本が最後まで読まれることはなく、本棚に見放されて行った。
その結果「積読」という状態に至るわけです。
このことを振り返っていて、メリットを明確にしておかないと、人間というのは興味自体が薄くなり、「なぜこれをやっているのか」というのが見えなくなります。
そしてメリットが見えなくなった時に、習慣として途切れてしまう。
あるいはやめてしまう。
そうならないためにも「メリットを明確にし、忘れかけた時に確認するようにする」ということが大切で。
このことはハーバード大学のショーンエイカー教授も「読書術」として全く同じことを言っています。
上記記事はあくまで「読書法」ですが、習慣においても全く同じことが応用できるわけです。
簡単にすること
続いて「簡単にすること」
これは先ほどの「はっきりすること」につながってきますが、脳というのは「曖昧なもの」というものを嫌います。
だからこそ、はっきりと「いつどこで何をするのか」ということを決めるのが重要になるわけですが、同様に「簡単にする」ということも大切で。
これはハーバード大学の教授が提唱している20秒ルールにも同じことが言えます。
20秒ルールというのは、「やめたい習慣を20秒めんどくさい状態にする」ことによって、その習慣をやめられ。
逆に「これから身につけたい習慣」をなるべく簡単にし「20秒早める」というもので。
これだけで、習慣化する確率が格段に上がったことを報告しています。
これはいわゆる「簡単にする方法の1つ」であり、それだけ簡単なものは習慣化にしやすい、ということ。
これは僕自身の話ですが、起きてからすぐ散歩をするようにしています。
それは起きてからすぐ運動することによって、得られるメリットがえげつないぐらいあることを知ってから、取り入れようとした習慣の1つ。
詳しくは上記記事を見て欲しいのですが、この習慣を身につけるために、「朝起きたら散歩に行ける服装をベットの横に用意しておく」ようにしました。
こうすることで、簡単になりすぐに散歩に行くようにできるため、今でもずっと続けられている習慣の1つになっています。
記録をつけること
そして最後が「記録」をつけること。
なぜ記録が習慣に重要なのかを解説しておくと。
僕ら人間のモチベーションは実は「成長や達成感」が、そのモチベーションを生み、継続させる、ということが科学的に証明されています。
科学的な適職でも紹介されていることです。
そのため、成長を実感できるようにすることが、モチベーションを継続させる上で重要なポイントになってくる。
その成長を感じさせるために有効なのが「記録」ということなんですね。
この記録における効果も、やはり数々の研究によって証明されていて。
上記記事で紹介しているハーバードビジネススクールの研究は、まさにその証明の1つです。
簡単に解説すると、子供に手洗いの習慣を身につけさせるために、色々な方法を試し研究するわけですが、「手洗いをしたら報酬を渡す」というものよりも、「定期報告(記録)」という行為の方が、研究が終わってからも習慣が根付いたということが報告されています。
それは記録をすることによって、成長を実感でき、「手洗いをするのが(積み重なり成長していくのが)楽しい」という新たなモチベーションにつながったためとされています。
だから、手書きでも日記でもなんでもよく、記録することが重要だということなんですね。
感想レビュー
とまあ、このような内容で、この「複利で伸びるたった1つ習慣」は構成されています。
長くなったので、今一度まとめておくと、習慣というものが行動のほとんどを占めるので、習慣を操る方法を知ることが人生を変える最も大切なこと。
そして習慣は根付かせてしまえば、「自動」で行えるので、意志力に頼ることなく、楽に継続ができる。
だからこそ「習慣化のテクニック」を学ぶ必要がある。
その上で習慣化する方法というのは、以下の4つを押さえておくことが重要で。
- はっきりさせること
- メリットを明確にすること
- 簡単にすること
- 記録をつけること
数々のエビデンスをもとに、上記4つが効果が高いため、知っておく必要がある。
まとめるとこんな感じですね。
で。
最後にこの本を読んだ感想ですが、僕自身習慣化の重要性は、ものすごく重視していて。
一番大切な技術じゃないか、と思えるものの1つです。
だからこそ、この本を読む前から数々の習慣に関する科学的な研究やそれに類する本を読んできたわけです。
その上で、この本は素人の人でもわかりやすく、シンプルで体系化されているので、初心者には結構お勧めできるなって思いました。
「何も知らないけど、習慣を身につける方法が知りたい」という人にはかなりお勧めできるかなと。
というか「一回読んでおいて損はないかな」という印象。
科学的なエビデンスや根拠をきちんと載せているのも、その面白みを深めている要素でもあります。
また、僕的によりこの本を利用できるための方法を伝えておくと。
「どれぐらいで習慣は定着するのか」ということに関して。
このロンドン大学の研究が1つの目安としてかなり参考になって。
- 週4回
- 60日
ここを目安にするのが、この本をさらに応用できる方法としては良いんじゃないかなと思いましたね。
(この本の中にも描かれますが、補足として)
なので、先の4つの方法をまず60日試してみると、かなり習慣として定着していくんじゃないかなと思います。
ぜひこの本(この記事)を読んで、習慣の重要性を理解できた人は試してみてください。